2009年8月5日水曜日

【PF】プレビュー12 ウィザード

ようやく追いついた。コアクラス最後の一人。
ウィザードのエズレンさん。10レベルウィザード

ラストが白髪のジーさんか。シヴいぜ。

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さて、いよいよコアクラス最後の1人、ウィザードのエズレンだ。僕はウィザードが大好きだから、最後にとっておいたのさ。
僕はα版から、ウィザードの呪文の領域を専門化したらクレリックの領域みたく、実際に役立つフレーバーとパワーを与えるつもりだった。んで、いろいろバランシングした結果、ユニバーサリスト(専門化してないウィザードのこと)が生まれたんだ。結局僕らはユニバーサリストはゲームを象徴するパートだってことでカットすることができなかった(ああ、そういやエズレンもユニバーサリストだよ)し、かといって専門化ウィザード達と同じようなパワーを与えることもできなかった(そう、β版がそうだったように)。結局僕らはちょうどいい落としどころを探ることになったのさ。

最終バージョンでは、ウィザードは領域に専門化するとボーナス呪文を得る。3.5eのころと回数は同じだけど*、ユニバーサリストはこの特典を得られない。代わりに、ユニバーサリストは2つのパワーを獲得した。最初のは「hand of the apprentice」。β版から大評判だったコイツは、ちょいとばかり強すぎたんで、以下のようなパワーということになった。

Hand of the Apprentice (特殊):君は手にしている近接武器を飛ばし、即座にその武器を手に戻すことができる。標準アクションにより、君は30ft以内の対象に近接武器での攻撃ができるのだ。この攻撃は投擲武器による遠隔攻撃とみなされるが、攻撃ロールには【知】修正値を使用する(ダメージは【筋】修正値*)。この能力には戦闘マニューバを使用できない。あなたはこの能力を1日に3+【知】修正値回だけ使用できる。

ちなみにこのルールを遠隔攻撃ルールにしたのは取り回しをラクにするためだ。

さて、もう一つのルールはβでもちょっと問題が起きた能力だ。
だから、現在のMetamagic mastery は、レベル上昇無く呪文修正特技を使えるようになる能力だけど、いくつかの制限が加わった。
まず、8レベル時に1回/1日(以降2レベル毎に+1回)という回数制限が加わった。それから、1レベル以上呪文レベルが上昇する特技なら、1呪文レベルごとに1回ずつ余分に使用回数を使用しないといけなくなった(例えば威力強化したファイアボールをこの能力で撃つなら2回分の呪文スロットを使用する)。あと、使用可能呪文レベルを超えるような呪文修正を加えることはできなくなった。

さて、このへんで領域について。
多くの領域schoolsがテストプレイの結果変更された。たとえば死霊術はアンデッド退散か威伏を(特技同様に)1日数回使用できる。これは死霊術士がevilでなくても良くなったことを意味する(白ネクロマンサーがオプションとして含まれている)。それから、専門化による禁止呪文についても手を入れている。今や彼らは、禁止領域の呪文でも学ぶことができるのだ。ただし使用の際、呪文1つに2スロットを使用する必要がある。例えば6レベルのウィザードは3回の3レベル呪文を使用できるが、彼が防御術を禁止領域にしているならそのうち二つをディスペルマジックに費やさなければならない。

一方呪文は、これまたバランシングにより多くの呪文が修正を受けている。たとえばこれまでテレポート呪文の前にスクライを使っておくと、君は素早くテレポートすることが可能だった。これはプレイヤーにとって、冒険を簡単にバイパスできる手段だった。僕らはこのオプションを完全に取りやめることにした、そう、冒険はより厳しいものになるのだ。たとえスクライを使っても、その場所は「一度見たviewed once」としか扱わず、25%の失敗確立のあるリスキーなものになったのだ。
ウォールオヴフォースにもちょっとした変化が加えられている。力場による壁はいまや硬度30・hp20/術者レベルの壁になった。つまり、これまでのようにタラスクや溶岩を封じ込めておくことはできず、またPC達がこの呪文で分断されたとしてもディスインテグレイトなしに壁を破壊できる可能性が残されたと言うことだ。
フライ呪文は、まず〈飛行〉技能で判定する点がこれまでと大きく異なる。ドラゴンのまわりを旋回するようなときには不要だが、緊急回避としてフルスピードで45°ターンをするような時には技能チェックが必要とされるのである。
ウェブ呪文も変わっている。この呪文はセーヴに失敗したものをその場にねばねばした糸でグラップルにより捕まえるのだ。このエリアを抜け出すにはコンバットマニューバか〈脱出術〉 (DC=呪文のDC)に成功する必要がある。もしウェブのあるエリアに侵入すれば、最初のマスでグラップルに対するチェックを行わねばならず、またウェブのあるマスは移動困難地形とみなされる。この呪文は相変わらず戦場をコントロール可能な良い呪文だが、しかしもはや戦闘を終了させる呪文ではなくなったのだ。
レイオヴエンフィーブルメントも同様に、これまではレベルに比して強力な効果を持っていた。そこでPFではバランシングにより頑健セーブによりペナルティ量が半減できるようになった。

そういや、エズレンが使い魔を連れていないことには気づいたかな? 代わりに彼はクラス能力であるarcane bond能力により、自分の杖caneと結びつきbondを持っている(この能力の代わりに彼は使い魔を持っていないのである)。この能力は彼が覚えていて使用できる呪文を、1日1回準備なしで使用することを可能にする。また、彼はアイテム作成特技が取得できる最低レベル(《スタッフ作成》 なら11レベル、《魔法の指輪作成》 なら7レベルといった風に)で特技を修得したかのように、杖に魔力を付与することができる。しかしこれらのパワーはただで与えられるわけではなく、エズレンは彼の杖なしで呪文を使用しようとするなら常に〈精神集中〉 チェックを必要とされる。

最後にエズレンの特技について見てみよう。
エズレンは《戦闘発動》 を持っている。この特技のおかげで彼は〈精神集中〉を+20で行うことができ、結果5レベルの呪文を防御的詠唱する際d20で5を振れば良くなっている。
Arane Strikeは即時アクションにより、1ラウンドの間ダメージに+3できる。hand of the apprenticeとともに使用すれば効果を上げるだろう。
彼の能力を見るとCombat Maneuver Defense(CMD)がえらく高いことに気づくかも知れないが、これはDefensive Combat Training特技のおかげだ。この特技は君のCMDに対する基礎攻撃ボーナスのかわりにレベルの値を加算できるようになる。この特技はウィザードやソーサラーにとって非常に便利だろう。

さあ、あと2回でプレビューも終了だ。今回まででコアクラスは終了で、次回はエルドリッチ・ナイトのSeltyielさんだ! 乞うご期待!

***

ウィザードもけっこう変わってるようですなあ。

hand of the apprenticeはやっぱり弱体化したか……っても回数が減ってるだけで、扱いがmagehandじゃないぶんむしろもっと大きな武器持ったり魔法のアイテムで殴れるのが確定したりなんでそう悪くないような気もするけど。回数もけっこう多いし。
なにげに1レベルマルチが生きる様な気もする>Universalist

ウィザードスキーのいしかわとしては専門化まわりがどうなったかが激しく気になります。
βと比べてどんくらい強くなってるのか今から楽しみ。

呪文もちょこちょこ変わってるみたいですなあ。
ウェブが「戦闘を終了させる呪文ではなくなったのだ」ってのは良い表現だ。
願わくばグリースやグリッターダストも同様であれ。

*誤訳を東田さんのご指摘に従って修正。ありがとう!

3 件のコメント:

朋 さんのコメント...

スペシャリストの禁止呪文のペナルティが緩くなって、選びやすくなった感じですね。
「らしくなくなった」といえば確かにそうですが、版権上消えているレッドウィザードのように途中で禁止呪文系統が増えるようなクラスでも新ルールなら問題なく移行できますし。
「ユニバーサリスト」という名称からしても、どちらかというとウィザードは呪文系統を専門化するほうがメインで、汎用魔術師という選択肢もある、というような感じでしょうかね。

ウェブのように戦況を一発逆転できるような呪文が抑えられたのは良い点かと思います。
一発逆転ができるのはPL側だけではありませんので。
いしかわさんも参加されていたリプレイでもウェブのような一発逆転呪文ばかり目立っていた気がしますが。

東田 さんのコメント...

 発売日が迫ったということで、矢継ぎ早にクラス紹介が進んでいますね。Seltyelも出たようですし。私もAmazon頑張れの口ですが。
 お言葉に甘えて、訂正を少々…。
・ボーナス呪文は “much as they did in 3.5” なので、「3.5版と同じように」であって増えてはいないと思います。
・Hand of Apprenticeの、命中ボーナスはINTですが、ダメージボーナスは投擲武器と同じくSTRです(damage still relies on Strength)。

 Hand of Apprenticeはいろいろ面白そうですね。攻撃が標準アクション、ということは複数回攻撃ができない、というのは難点ですが。

いしかわ さんのコメント...

>朋さん
>レッドウィザード

そうか! レッドウィザードが強くなるのか!
イヤすぎる。

それはそうと、全体的に良い変更がおおいと思うのですよ>専門化wiz
βでは追加の能力(無限回パワー的にダメージ呪文撃ったりとか)もらってたですが、そっちはどうなったのかなあ。

>いしかわさんも参加されていたリプレイ
ソーサラーは呪文選択に遊びが入れられないのでどうしてもああいう感じになっちゃうんですよねー。DMがガチできてるの知ってたし(笑)。
せめてもの抵抗として、実はルール的にできるか微妙な「ドアを封じる」とかしてたわけですが。
そして結局グリース最強。

>東田さん
訂正ありがとう! 修正しました!
Hand of~はβのイメージで訳してました。やっぱちゃんと見直ししないとダメネー。

Hand of~とかオーバーハンドチョップとかPFでは「1Rに1回だけどちょっと強い」選択がたくさん含まれてるイメージですね。