2008年1月12日土曜日

Power Sources  --Mike Mearls

Power Sources----魔力の源って奴は、これまでのD&Dでは、実のところなんだかはっきりしないものだった。
もっとも初期のころ----ウィザードがマジックユーザーと呼ばれているほど昔のこと、ウィザードはクレリックとは明らかに違う「源」を使って呪文を使用していたし、その後もドルイドやイリュージョニストなんかは同じ「源」で魔法を使ってるってな話になってた----でも、結局のところその「源」がなんであるかって点についてはもやっとしたままだったんだよね。
強いて言えばサイオニックのpowerがはっきり違う「源」から出てる、っていうくらいだったろうか。
4eでは魔法の力の「源」の違いがはっきりしたものとしてデザインされている。
ファイターやローグのような、そもそも魔法を使わないクラスのPC達にも「源」はあって、エピックレベルに達すれば超越した力が使えるようになる。神話に語られる英雄たちのような、素手で建物をひっくり返し、川の流れを変え、神すらもねじ伏せるような力を手に入れることが可能になるのだ。 勇ましき力の「源」martial power sourseはD&D世界において、一般人といと猛き英雄を明確に分けるのである。
力の「源」はゲームの様々な面に影響をもたらす。僕たちは信仰呪文は傷を癒し、秘術呪文がより多くのダメージを与えることを知っている。こういう分け方ひとつひとつが建築用のブロックのように積みかさなって、新しい「源」のモデルを構成する元になっているんだ。

こうした力の「源」への考え方は新しいPCクラスを考える上でも便利なツールになった。 僕らが(コアには入ってない)サイオニックをリリースするとき、君は似たようなシステムを使っているにもかかわらず、秘術とサイオニックの差がより大きいものになっている事を期待していいと思う。 僕らはそのために、PHBのデザインのときには来るべきもののためのスペースを空けておいていたりしているんだ。
例えば、僕らはサイオニックには敵の精神をコントロールするような力を期待するだろ?  だから、僕らは秘術呪文なんかにあった精神操作やチャームなんかの呪文の性能をトーンダウンしてあるんだ。

「源」がしっかり決まってることで、デザインにおけるオプションは拡がっている。
信仰呪文や秘術呪文はそれぞれ独立した魔法のシステムとして構築され、D&D4eでいかにして魔法が機能するかを定義するものになっている。 この変化は大きなものではないが、システムデザインには大きなインパクトを残した。 例えば上記したようなことがあったお陰で、僕らはキッチンシンクに呪文のデザインを残したままにしてしまった。でも僕らは秘術呪文や信仰呪文を、これまでの呪文をコピーしただけのものに成り下がらせることはしなかったんだ。
また、クラス間でどんな差が生まれてこようと、なんの遠慮もなくデザインを行った。ウージェンとヘクスブレードは完全に違うタイプの魔法を用いるようになったし、それぞれには新しい基本ルールを与えることなく準備されたものを使ってデザインされた。
こうしたクラスがそれぞれウィザードと違う形式で魔法を使う事が明確になってから、僕らは新しいpower sourseのもとにこれらをいったん棚上げし、彼らが必要とするやりかたで機能する魔法のシステムを構築して、3eの秘術呪文リストから呪文を持ってこれるようにしたってワケだ。


***

なんか訳文が後半グダグダ気味。 たぶん誤訳が含まれてるので暇な人は調べて教えてください(笑)。 この稿で重要そうな点は3つ。


■Power sourseが明確化される  
わりと謎だった「呪文がどこから来るか」がはっきりするっぽい。
もっともFRなら”織”ってはっきりした「源」があったよなーとか思わなくもないが。4eで ”織”なくなるってのはこの辺のデザイン思想があったせいもあるのかもね。  

でも、もしはっきり分けられるとすると「サイオニクスは一味違う Psionic is different」な時代が帰ってきたりするのかしら。まあサイオニクスに限らんけど。
”秘術呪文だけが無効化される光線”とか”ドルイドの力が消去される金属粒子散布エリア”みたいなものが出るようになったらそれはそれで楽しい気もするな。


■ファイターやローグがとんでもない力が使えるっぽい  
前述されていた「ブックオヴナインソード」化って事だろうね。  
しかも神に匹敵するレベルで発揮できるっぺえ。スゲー!  
そしてその力の「源」は秘術や信仰呪文とは違う独立したもんだよ、と。  
てことはアンチマジックシェルとか効かないとかって話になるのかしら。ToBのワザってどうだっけ?   

■クラス間の「源」差をはっきり?  
なんか最後の段落見てると、へたすっとクラスごとに「源」違う感じになるんじゃねーのコレ。  
それはそれでまたルールの肥大化を呼んでしまうような。  
マルチクラスとかすると大変なことになるんじゃねえの? とか思っちゃうよね。  
でも、ウィザードの呪文とクレリックの呪文の内容がはっきり個性化されるってのはそう悪くないかも。  今までのクレリック最強説が覆される可能性もあるけど。  

文中にもあるけど、この辺の流れを受けて、ウィザードはEnchantment (心術) ・Illusion (幻術) ・Necromancy (死霊術) が削られてる模様。  

リチャード・ベイカーは
「いや、削られるって言ってもチャームとかホールドモンスターまで無くなる訳じゃないよ。幻術や死霊術でも同じことさ。今までみたいに専門化することはできなくなるけど、使いやすい呪文のいくつかは残ってるよ」
述べてますが、はてさて。

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