Kingmakerで遊ぶ予定の人は読まないことをおすすめ。
今回から第4部「Blood for Blood」(血は血を招く)、はっじまっるよー。
Blood for Blood (Kingmaker #4)
領主 :アルティン=ゲール子爵 パラディン(PL:ゆずる)
将軍 :騎士ジュゼッペ ファイター(PL:L-Heart)
外交官 :アイリス バード(PL:ほりび)
宮廷魔術師:マーティン クレリック(PL:扇)
執行官 :騎士マルルイス バーバ/ローグ(PL:備前屋)
諜報長官:リルカ ウイッチ(PL:うら)
***
1万年前に滅びた古代マスマー帝国の王にしてサイクロプス・リッチであるヴォーダカイを倒したPC一行は、ホームタウンであるシュリークウォール帰還後、3ヶ月を新領土の統治のために費やす。
前回の活躍--ヴァンホールド村民消失事件の解決とリッチ討伐--に報償として与えられた新しい封土により、アルティンの王国はブレヴォイ衛星国のなかでも指折りの大きさになった。
アルティン「毎月アイテム降ってくる魔道士の塔も建てたし、順風満帆じゃのう。ふほほ」
マルルイス「税収もコンスタントに上がるようになってきましたしねえ」
マーティン「部下も増えましたから、PCが国を離れても任せられる感じになりましたね」
GM「といったところに、アルティン宛の手紙が届いてる。
ずいぶん前にタズルワームの巣のあったところに村作りたいって言い出した酔狂がいただろ? あれが作った村がそこそこ成功してて、まあまあの大きさになってるんだけど、その彼から。」
アルティン「へー。あんなモンスターだらけの過酷な森で、よく生きてられたなぁw」
GM「彼、タズルフォードの村長であるロイ・レズビンは、村の防護のため兵を派遣してほしいと訴えている。西から蛮族が攻めて来ると、タズルフォードよりさらに西のドレレヴ砦から逃げてきた貴族の娘が伝えている、と。彼女によれば、すでにドレレヴ砦は蛮族の手に陥落しているそうだ。」
アイリス「え? マジ? それ、なにかバードの情報網にひっかかってたりとかしませんか?」
GM「確かに、西方からの定期通商隊が途絶えていたり、って話はあるね。ただ、こういう世界なのでそれ自体はさほど珍しい話でもないんだよね。なんせ『トロルの森』を抜けなきゃいけないしw」
アルティン「ふむう……ところで、私はドレレヴ卿と面識あるの?」
GM「あるね。以前君が爵位をもらった時のパーティで会ってる。君と同様、冒険者から実力を見込まれて領主になった、ブレヴォイの衛星国家の統治者の一人だね」
アルティン「なんだ、ご同業か」
マーティン「ふむ……ここはひとつ、アルドリのご令嬢に相談されては」
シュリークウォールに立つアルドリ流の剣術道場の主、紅夫人の姪 ラウルディ*1は、アルドリ式剣闘術の道場を通じた情報網を持っている。
彼女に確認したところ、森の西の国、ドレレヴ卿の領土がタイガーロードというバーバリアンの部族に狙われているようだとの情報が。
タイガーロード族は近隣の諸部族を糾合して大勢力をなしており、すでにドレレヴ卿の本拠地であるドレレヴ砦の攻撃を開始しているとの報告もある。
マルルイス「タイガーロード族……って、私知ってます? バーバリアンなんですが」
GM「(コロコロ)……ふむ……数百年前にアーマグという首領に率いられて近くの部族を糾合し、かなり大きな部族になったことのある一族だね。しかし、結局タルドールの騎士団とレストヴの守備兵に撃退されたと歴史にはある」
マルルイス「ふーん」
ラウルディ「最近力を取り戻したとの噂もあるようだ。そんで、新しい首領もアーマグと名乗っているという。二つ名は付きで”二度生まれの”アーマグ。先代が死んだの数百年前だから、子孫かなにかが祖先の名を借りて台頭してきたのかもしれない」
マルルイス「”二度生まれ”……なんだろ、生き返ったとでも? それとも生まれ変わりだとか?」
アルティン「なんにせよ、我が領土に手を出すというなら戦わねばなるまい。貴族のお嬢様ってのも気になるし、急ぎタズルフォードに行こう!」
GM「ふむ、そうすると移動が馬に乗るから50ftとして、1日に森を4ヘックス移動するから……(計算中)」
リルカ「あ、わたしテレポートおぼえたんで。テレポしきれない人はポータブルホール*2で運搬する方向で」
GM「…………ですよねーw」
ということで、多少時間がかかるだろうというGMのもくろみを真っ向否定しつつ、テレポートにてタズルフォードに向かう一行。
途中、テレポートミスで村から半日ほど離れた位置にぶっ飛ばされてみたりしつつも、どうにか無事到着した。
***
ロイ「おお、アルティン様、お久しゅう……あなたの忠実なる僕、ロイ・レズレンとタズルフォードは我が領主のご来訪を歓迎いたします! ということで、こちらがキサンドラ・ヌメスティ様です」
キサンドラ「あなたがシュリークウォールのご領主……父を……どうか父を!」
アルティン「ま、まあ、まずは話を聞かせて下さい」
やや取り乱していたキサンドラからどうにか事情を聞き出す。
・ドレレヴ砦はタイガーロード族を中心とした蛮族と、パイタックスの傭兵団の包囲の前に、一戦も交えることなく降伏している。
・ヌメスティ卿はブレヴォイ王家に仕える騎士で、ドレレヴ卿の家臣ではない。彼は戦いもせず降伏することを恥と考え、降伏しようとするドレレヴ卿に反発したかどで、同様に反対した他の騎士たちとともに囚われた。
・城門を開いた後、街は略奪は免れたものの、要所は蛮族や傭兵に占領され、さらには蛮族が率いてきたヒル・ジャイアントの兵団が駐留している。
・タイガーロード族の族長であるアーマグは街の主立った貴族たち5人の長女を人質として連れ去った。彼女たちはアーマグとともに、彼の本拠地に連れ去られた。その中には、キサンドラの姉も含まれている。
・敵はドレレヴ守備軍と傭兵団を中心に再構成され、次の目標をシュリークウォールに定めている。最初にここタズルフォードを落とし、そこから森の道を辿ってシュリークウォールを目指す、という作戦を取るようだ。
・彼らはすでにシュリークウォールに向け進軍をはじめている。おそらく、先遣隊はもう数日あればタズルフォードまで到着するだろう。
アルティン「……どう思う?」
マルルイス「私の〈真意看破〉によれば、ウソはないかと」
マーティン「……罠や囮のの可能性もゼロではないですが」
リルカ「まあ、先遣隊が出ているというなら、まずはそれが本当かどうかを確認しては。こちらはテレポートでかなり移動時間を稼げています。先手が取れれば有利も取りやすいでしょう」
ということで、ひとまずPC一行が先行して偵察に出るということになった。
マップ右側の森の2マスほど東にタズルフォードがあり、森の西には広いフックタン沼地が広がっている。
そして、リルカの飛行偵察により、沼地に足を取られながらこちらに向かう小軍勢が容易く発見された。
リルカ「蛮族が10、傭兵らしい兵士が25、それにトロールが8匹ほど。タズルフォード程度ならこれで十分と思ってるんでしょう。やつら、もう勝った気でいるようですね」
ジュゼッペ「では教育してやろう」
PCたちの決断は早い。
まずはマーティンが全員にウォーター・ウォーキングをかけ、沼地での移動力を確保する。さらにフィクル・ウィンズで飛び道具への安全を確保するとともに、アイリスからヘイストが飛ぶ。
沼に足を取られながら移動する敵兵と、ヘイストで60ft以上の移動力を得たPCたち。勝負はあっという間に決する。
かに思われた。
実際、傭兵たちがPCに放つ矢はすべて逸らされたし、トロールたちも倍以上の速度で動き回るPCをなかなか捉えきれず、勝機などないかに見えた。しかし。
アメオン「慌てるな! 数ではこちらが勝っている! 訓練通り、陣形を崩すな!」
水の上を陸のように駆ける不思議な馬にまたがる指揮官アメオンの指揮の下、傭兵団は6人ずつの横隊となり、グレイヴを揃えてじりじりと進軍する。
アルティン「ふふん、2回攻撃もできないような連中が!」
前衛陣が敵を弱卒と見て突撃を敢行。悲鳴とともに数人が切り払われ、血煙とともに沼地に倒れる。
アメオン「よし、槍隊は足を、蛮族隊は倒れたところを狙え!」
傭兵団は、統率の取れた動きで命令された通り足を狙った攻撃を開始する。
グレイヴでPC前衛1人に対して6人ほどであたり、うち5人が援護、残り1~2人が足払いをかけるという、単純ながら徹底した戦術。*3
一対一ならまず負けることのないはずだったアルティンが、そしてジュゼッペが次々と転倒させられ、倒れたところをグレイヴに、さらには蛮族の斧や剣に殴られる。
さらには迫ってくるトロールたち。
アルティン「いてててて! ヤバい、侮ってた! こんだけ数いるとさすがに痛い!」
リルカ「ちょっとなめすぎましたね……では。」
リルカは飛翔の呪術ですばやく敵の戦列の横に廻り、一列に並んでいる雑兵たちにむけて最大化ライトニングボルト! あっという間に10人以上の兵士たちを葬りさる。
そうなってからは、崩れるのも速い。まずはやっかいな槍兵が、ついで蛮族やトロールが一体ずつ倒されていき、死体の数が生者の数を上回ったあたりで指揮官が逃亡を開始、兵士たちも戦場を離脱しようと必死で離脱を開始する。
アルティン「む! 指揮官を逃がすとまずい!」
リルカ「では、もう一つ”曲芸”をお見せしましょう」
リルカは数秒の間、精神を集中させながら、胸一杯息を吸い込んだかと思うと、一息に吐き出した。
吐息には無数のスズメバチが含まれており、意志ある一体の生物のようにいっさんに騎馬の指揮官を追い始める。
蜂の群れが騎士に追いつき、さんざんに刺しまくって移動をさまたげる間に軽々と飛行で追いつき、ついにリルカは騎士を捕らえる。
全員(…………キメぇ……)
アルティン「……なんか、レベルアップとともに着々と人間離れしていくね、君……。」
リルカ「見た目は17才の見目麗しい女の子ですよ? 呪文で1回ババアになったあと、表面にテクスチャ貼り付けてそう見えるようにしてるだけですが。でも実年齢は17才なので、別に嘘はついてないですよ?」*4
その後、敵兵はアルティンの命により、ウォーターウォーキングとヘイストのかかったPCたちに追いかけられて一人残らず討ち取られたあげく、敵への見せしめのため、森と沼の際に高札とともに吊されることに。
ナムナム。
つよすぎてそんはない。ざんぎゃくこういてあてをもらいながら以下次号!
こいんいっこいれる。
*1:俺リオンではアルドリ一族は世界中に道場の名のもと、諜報員を送り込み、情報収集や政治活動、時には暗殺までをも行っているという設定。まあ、柳生一族だな。なので、"紅夫人"に気に入られると、いろいろ便利な情報が降ってくる。紅夫人に都合のよい情報のみではあるが。
*2:テレポート呪文では転移できる人数に限りがあるため、ポータブルホールなどのアイテムにPCを入れ、「持ち運ぶ」ことで人数制限をくぐり抜けるのが常套手段。ちなみにポータブルホールには10ft×10ft×10ftの空間があるが、フタをしたままだと10分で窒息するとルールにあるので、ぜひ開けるのを忘れて欲しいとGMは心から祈っている。
*3:ちなみに傭兵は4レベルファイター、蛮族は6レベルバーバリアンで、いずれもNPC Codex のデータの武器や特技を入れ換えただけのもの。使いやすくて準備がお手軽な割には使いやすい。オススメ。
*3:ちなみに傭兵は4レベルファイター、蛮族は6レベルバーバリアンで、いずれもNPC Codex のデータの武器や特技を入れ換えただけのもの。使いやすくて準備がお手軽な割には使いやすい。オススメ。
*4:スリーフォールド・アスペクトでババアになって知力を+4したのち、外見を幻術でもとに戻しているらしい。名実ともに妖怪っぽいw
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