俺は自由だ!
【およそ72時間程度しか続かないという現実からは巧みに目をそらしながら】
ということで前回の続き。
片目のオークの死体を担いで街に帰還すると、ドワーフ鉱山から援軍が到着していた。といってもオーク退治に山を下りてきたのがたまたま街までやってきただけっぽいが。ドンマイ。
プレートメイルに身を包んだ純戦士だ。
バルクライ「わしはバルクライ。大身の槍(大型サイズ用グレートスピア(3d6ダメ・キーン付き)を《大業物/Monkey Grip》で)を得手としておる。」
バル「コンゴトモヨロシク」
さて、イザベレッラに死体を渡してフラグを立てつつ状況報告をすると、早速伯爵からお呼び出し。
行ってみると、伯爵夫妻とともにアスモデウス神殿の大司祭が待っていた。
大司祭「……新鮮な……死体を……ありがとう……」
ジョ「(……あいかわらずだなこの人……)
大司祭「……すばらしいお手並み……アスモデウス様もお喜びですよ……きっと……あなたのような勇者には……死後……より深い地獄の階層に……相応の御座が……用意されている……ことでしょう……」
ジョ「ええ、心からうれしくありません」
伯爵「はっはっは、そうだな、彼のような勇者には不死の魂こそがふさわしいかも知れぬ」
ジョ「いやそれもねえし」
大司祭「……”片目”の……尋問が……終わったので……ご報告を……」
どうも呪文で死体から情報収集をしていたらしい。
ジョ(この国では死んでも逃がしてもらえないのか……)
尋問によると、オークが”秋まで待つ”理由がこれまでいわれていたような「小麦の収穫を待つ」だけではなく、「恐ろしいなにか」の修復を待っているというのだ。
どうも、こないだ襲撃した”仮神殿”は元々がエルフの地下要塞で、その地下には何か危険な装置が眠っているのだとか。
大司祭「まあ……オークのいうことですから……巨大なパン焼き器だったり……するかもしれませんが……」
ジョ「まあこのDMではそれはねえな。むしろ俺らの想像の斜め上の危険な装置があるな、ああ」
バル「……そうなの?」
全員「(一同深く頷く)」
DM「(無視して)伯爵は『オークのいうこととはいえ、背後にはデヴィルの影も見え隠れしている以上、放置するわけにもいくまい。ということで、西の果て、大陸の向こうにある島 アルビオン(*1)まで赴き、何が起こっているかを明らかにしてほしい』だそうです」
まあほっとくわけにもいくまい、ということで承諾した我々は、検討の結果術者レベル15のグレーター・テレポートのスクロールを買っていくのが安全そうということになったが、当然こんな片田舎でそんなスクロールが手に入るはずもない。
というわけで、まずはフールの召喚したファントム・スティードで一番手近な大都市であるロムルスに行くことに。
そのついでに途上にある凪ヶ浦に寄ってみると、なんだか船が立派になっていたり、新築の家が増えたりしているような。
男爵「おお、ジョバンニ、大過ないか。わしの経営手腕のおかげで長年貧乏だった漁村凪ヶ浦も、このへんの地域の交易の中心地となろうとしておるぞ。わはははは」
ジョ「いやあそれはすばらしいさすがちちうえごりっぱですわはははは(棒)」
その後、ミシェルが父の命で沖の開拓地の指揮官として引き抜かれたり(*2)しつつ、首都ロムルスへ。各種スクロールを購入するとともに、都市の大図書館なんかで情報収集。
実は”一般人”フリーダはアルビオン出身だったため、彼女の情報もあわせて分析したところ
・エルフは他種族と交流する気はなく、交易も行っていない
・アルビオンは島全体にストーンヘンジを配し、魔法的に防護している。具体的にはテレポートなどで転移すると周囲にそれが知られるばかりでなく、遅れて出現する。
・なので、うかつな場所に出ると取り囲まれて乙る
などがわかる。うへぇ。
とはいえ、船で渡ったりしても取り囲まれたりとかされるのは目に見えてる。
だったら勝手がわかった方がよかろうということで、フリーダの生家のそばにある公園の泉にむけて、覚悟を決めてテレポートすることに。
着いてみれば、予想通り弓を構えたエルフのお出迎え。
ジョ「撃つな! 敵意はない! 領主に大陸から貴国に伝えたいことがあり、ロムルス領凪ヶ浦より領主の継嗣ジョバンニがまかり越したとお伝えいただこう!」
片田舎のこと、エルフたちがたいした戦力でないことは一目でわかったが、モメるのは得策ではないと判断し、相手の武装解除の求めにも素直に応じて無抵抗のままに監禁される。
やがて、ペガサスにまたがったエルフの騎士たちがやってきた。
フリーダ「ゲ、あれシャーレオン様ですよ! エルフ王宮の戦士長の! だからイヤだって言ったのに!」
ジョ「まーでも、お前向こうには確実に”進入を手引きした裏切り者”ってことになってんじゃね?」
グレゴォル「交渉がうまくいかなかったら縛り首ですね(ぼそ)」
フリ「ヒ、ヒィィィィ!」
ジョ「そういうこった。ハラ決めていこう!」
というわけでいろいろと事情を話したり、以前エルフ王の墳墓で見つけたアイテムなんかを見せたりして説得した結果、王宮へ護送される。武装解除されたまま。ドンマイ。
王宮ではジョバンニ一人が”長老会議(*3)”での拝謁を許された。
セニアという女長老(*4)の一人は「オークごときが動かせるような簡単な仕組みでは……」と取り合ってくれなかったが、それでも食い下がったら地下要塞の遠隔監視装置で要塞の様子を調べてくれた。
そこには、巨大な魔方陣と、そこにずらりと並べられて魔力を供給するオーク魔道士数百名の姿が……
セニア「な、なんという……信じられないほどの不効率……こんな方法で魔力を供給するなんて……」
ジョ「んで、それ貯まりきったらどうなるんです?」
セニア「……あれは、天から流星を降らせる魔法装置なのです。かつてエルフが大陸に住んでいた頃、オークや人間に手を焼いた末、地上を流星で焼き払おうという計画が立てられました。実行のため、そして避難のために我々エルフには珍しい地下要塞が築かれ、計画は実行直前まで進んでいました。しかし、あまりに危険が多いことや使用する魔力が膨大なことから結局計画は実施されず、地下要塞は放棄され、我々エルフはここアルビオンへ移住してきたのです」
ジョ「……で、当時は魔力はどうやって供給する予定で?」
セニア「要塞に、”精霊炉”と呼ばれる水の精霊界とつながるゲートがあります。そこからエネルギーを供給する予定でした。そして、そのゲートはまだ生きています」
ジョ「うぉぉぉおおおい! どうせなら壊してから行けよ!」
セニア「ともかく、これは我々にとっても大変な危機です! 急ぎ会議を招集します故、しばらくお時間を」
ジョ「……あんたらのしばらくって、1年とかのことじゃないだろうなw」
翌日、再度セニアに呼ばれ、議会に出頭する我々。
セニア「ようこそいらっしゃいました,人間の勇者よ。今日はよいお知らせが二つあります」
ジョ「……絶対ろくなことじゃないんだろうなこれ。とりあえずよい方から聞かせていただけますか?」
セニア「われわれ長老会議は、皆さんにアルビオンの好きな場所に行ける権限を差し上げようと思います。このような権限が与えられるのはエルフ族以外ではあなた方が初めてなのですよ。」
「もう一つは、あなた方に魔道士サビーナとお話しする許可を差し上げます。彼女は私と同じ長命種のエルフで、かつて流星による地上破壊計画の中心人物でした。滅多に人間とあうことのない人物です、とても名誉なことですよ」
ジョ「……で、よい方のお話を聞かせていただけますか?」【鬼の形相で】
セニア「あら、どっちの方がよいお話かしら。どちらもとってもよい話!」
ジョ「……エルフってのは皮肉が通じないのか。さすが数千年もののババア。んで、そのサビーナってのはどこに?」
セニア「北の山地のつらら山に、小さな研究所を建てて一人で過ごしているの。ちょっと人付き合いが苦手な子で……どうも流星計画を中止させられたのが気に入らなかったみたいで、それを期に宮廷を離れていったの。あの子、人間やオーク大嫌いで『どうしても殺す』って聞かなかったから……」
全員「おいおいおいおい」
セニア「あ、つらら山のあたりはフロストジャイアントとかホワイトドラゴンの勢力圏だから気をつけて。私はジャイアントやドラゴンよりあの子の方が怖いけど」
全員「おいおいおいおい」
とはいえ、行かんと話も進みそうもない。
ということで、宮廷付きのウィザードに近くまでテレポートで送ってもらうことに。
以下次号。
*1:要するにイギリス。プレイ世界は現実世界をモチーフにしており、凪ヶ浦はイタリアの東岸あたりを、オークはガリア人、オークを追い出したホブゴブリンはフン族などという設定に。なのでマップは世界地図だし、大都市は現実にあったところにある(ロムルス=ローマ)。エルフは他民族とのいざこざに嫌気がさして大陸を出て、グレートブリテン島に住んでるという設定。
*2:ミシェルのPLが仕事やなんやでこれなくなってるので、ひとまずNPC化。開拓地はこの種のPCを集めておくための場所になってるが、なんか危険人物を島流しにしてるだけのように見えなくもない。
*3:先の民族移動に伴い王を喪ったエルフは、現在長老たちによる合議制で国政を動かしている、という設定。なので会議の中心に置かれている玉座はいつも空位。
*4:見かけは人間でいう30代程度だが、1000年以上生きてるらしい。どうでもいいけど、吉永小百合とかって確実にエルフの血を引いてるよな。あと夏木マリとか。俺の中では妖怪と同じ区分。【ホントにどうでもいい】
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