2010年9月14日火曜日

牧場地獄の黙示録物語 第14話

さて、前回の傷を癒やすべくロープトリックで休息を取った一行は、翌朝夜明けと共に行動を開始する。

ジョバンニ「きみたちまほうなんてやめるんだー」
グレゴオル「……坊ちゃま、なんですかソレ」
ジョ「ああ、朝のあいさつみたいなもんだ。気にするな」

ロープトリックの異次元穴から下りた一行は、森を歩いている見目麗しいエルフと偶然出会った。

ジョ「……お嬢さん、ここは散歩で歩くにはものすごく危険な森だと思うんですが」
エルフ「あ、あなた人間ですね? 実は森でオークを殺しに殺しまくっていたらいつの間にかこんなところに。なので私も仲間に入れてください
ジョ「うさんくせぇぇぇ!」
エルフ「いやいやいやいや、まあまあまあまあ。【〈交渉〉ロール33】」
ジョ「ぐ……【〈真意看破〉9】……あいつ、いい奴っぽいから連れてってもいいんじゃね?(笑)」
フール「前回といい、坊ちゃん女に弱すぎです!(笑)」



というわけで6人目のPCとしてエルフのエルドリッチ・ディサイプル フリーダが仲間入り。
フリーダ「得意技は2d6の怪光線と信仰呪文2レベルです。怪光線に治癒載っけたり出来ます」


さて、さすがに関所はもう警戒されているだろうと言うことで、森の中を〈生存〉で移動しつつ関所を避けて神殿があると思しき方角へ歩いていく事に。

DM「では、森を歩いていると、なんだか硫黄みたいなにおいがしてくる。見ると、森のまん中の空き地に泉があるけど周りの草が枯れてるねえ」
ジョ「あからさまに怪しいw こんなうさんくさい泉見たことないので余裕で大回りして回避します」
DM「じゃあイニシアチブで」
全員「いやいやいやいや」

こっちが移動する間もなくグリーンドラゴン先生が泉からご登場。
同時にペットのギラロンが木の上から下りてくる。

DM「じゃあ移動して……ここにブレス。4人入るね。反応セーヴどうぞ」
グレゴオル「ギャー! 1!
ドーマル(当日PLが休みだったので代理いしかわ)「ギャー! 1!」
フール「ちょw 第一戦闘の最初のセーヴから2人とも1ですかw」
DM「ダメージ[酸]で34点」
ドーマル「ギャー弓が!」
グレ「ギャー盾が!」
フール「う、こっちも失敗。気絶
フリーダ「セーヴ失敗。倒れました。HP-9です
全員「うぉぉぉぃ!」




ある日

森の中

緑竜で

阿鼻叫喚。




つうかブレス一発で気絶2人、hp半減3人とかもうね。

かろうじてグレゴオルのクローズ・ウーンズが飛び、それで目覚めたフリーダが治癒の怪光線でフールを蘇生する。
そしてフールの乾坤一擲の範囲操作スティンキングクラウドが炸裂し、ドラゴン、ギラロンとも吐き気のする状態に。
移動以外の行動が出来なくなったところで前衛ズにざくざく切られたドラゴンは池に這い戻っていく。

ジョ「……えー、とりあえず逃げて体勢を立て直す方向性でいかがか」
全員「さんせー」
DM「えー、ドラゴンの巣にお宝たくさんあるよー?」
ジョ「アホか! 水中のドラゴンどうやって倒すんだっつーの! 撤退撤退!」

というわけで開始三十分目で「もうお家帰る」いうくらい酷い目にあわされる。


ジョ「どう、開始三十分だけどのんびりゆったりまったり牧場物語の感想は」
フリーダ「ええ、ほんの三十分ですが、ここがどういうところなのかよくわかりました

とりあえず呪文で体力を全快後、再びロープトリックを展開。
ゆっくりと朝寝を楽しむ事にする。




( ゚д゚)、ペッ




さて翌朝。
ロープトリックから出ると、空を飛び回ってるグリーンドラゴンが。


うん、無理。


対策無しでドラゴンとやるようなアホから死んでいくのがD&D。
なのでPL一同そろってやる気無し。

結局、森の中を隠れながら、例の林道に沿って(ただし40-50ft離れて)移動することに。

すると、小高い岩の丘の手前の広場に、100人ほどのオークたちが野営しているのを発見する。
偵察に行ったラーヴァスによれば

・いろんな部族のオークが集まってるっぽい
・死人斬りが10-20、あとはザコ。族長っぽいのは見あたらない。
・岩の丘に洞窟が口を開けてて、そこに出入りしているのがえらい奴ららしい

うむう。
ここが大神殿(仮)とやらなんだろか?

とりあえず集まってる連中の目的が知りたい。
なので「インビジビリティ・スフィアあたりで全員で潜入」てのも考えたのだが、敵にシー・インヴィジビリティ常備してるババウがいるのがわかっていたのでそれも無理っぽい。
ということで、結局オーク語がしゃべれるフリーダにハット・オヴ・ディスガイズを与えて偵察に行ってもらうことに。
フール「チェイン・オヴ・アイズ呪文かけておきますから、偉そうなのが出たら触ってください」
チェイン・オヴ・アイズは触った相手に視覚を移し、さらにその相手が触った相手に視覚を移せるといういささかやり過ぎ感の漂う呪文である。

というわけでパーティの期待を一身に背負ったフリーダだったが、なんでか正面の見張りのところへのこのこ歩いていき、ものすごくうさんくさいことを言って居留地に入ろうとして全力で留められる。
結局、騒ぎを聞いてやってきた”死人斬り”に無理やり触ってチェイン・オヴ・アイズを移したあたりでほうほうの体で帰還。

ぇえー。

しかも”死人斬り”は洞窟内の手前の方の部屋で昼寝をはじめやがったせいで結局中の様子もよくわからず。ぬむー。

とはいえここでこうしていてもしょうがなし。
とりあえずほかの洞窟がないかどうかを探しに岩山を歩いてみることに。

したら、いつもの”視線”が後頭部に突き刺さるのを感じる。
ジョ「意志セーヴ……ぐ、計11……」
フール「……バレましたね。とりあえずここにいたらまずそうです。移動しましょう」

ということで、探索行で見つけていた「たぶん大アリの巣穴」に入り込んで敵を迎え撃つ方向に。
と思いきや、なんかラッパみたいな妙な器官を頭から生やした虫が強烈な音波攻撃を。

狭いところで範囲攻撃。しかも朦朧化アリ。
ウゼぇぇぇ!

とはいえのろのろしてて外から挟撃喰らうのもたまらんので、全力で虫を倒して巣穴の奥へ入り込み、十字路で敵を待ちかまえる。

そしてやってきたのはドレッチ4匹とババウ先生でした。


ぐったり。


それでも狭いところながら位置うまく取ってババウを挟撃!
イヤッハー!

DM「じゃあババウのターン……こっち(がら空きのフールの横)にテレポートがベストかな」
全員「……ですよねー」

それでもどうにか押し包んでババウのhpを削る。
武器溶かされるのイヤだから床に落として。

したら予想どおりテレポートで逃げやがるし。

俺の剣持って

UZeeeeee!


さて、アリの巣をあちこち調べてみるも、大したものはなし。
ただ、通路の最奥部の床の向こうからオークのしゃべる声が聞こえる。

どうもアリが床を掘って薄くなっているところが、オークの居住区に繋がっているようだ。

ジョ「ふむ、声が通る程度の岩の床か……グレゴォル、ストーン・シェイプ持ってない?」
グレ「……はい? なんですかソレ
ジョ「なんだ、知らないのかグレゴォル、ストーン・シェイプってのはだな……」

ということで、オカルトルレイヤーに呪文の手ほどきを受けたグレゴォルが『そういえば買ってあった』スクロールを取出し、ストーン・シェイプで床に穴を開ける。

音もなく開いた開口部からは、キッチンらしき設備と、2匹のしゃべるオークの姿が。

ジョ「ドーマル。」クイッ【殺っていいのサイン】
ドーマル「(コクリ)」

ドーマルは無言のうちに穴から〈軽業〉で飛び降りると、機動攻撃でさっさと一匹を葬り去り、続いて天井の穴からの攻撃でもう一匹を気絶に追い込む。
全員で部屋に下り、オークを気絶から回復させて尋問すると、どうやら調理室を出てすぐのところに『グルームシュの御子』の愛人の部屋があるらしい。

ジョ「愛人って……あいつかぁー」【心の底からイヤそうな声で】
しかも2人いるとか言ってるし。
ヤバイ心からウンザリ。ガチで帰りたい。


とも言ってらんないので、インビジビリティ・スフィア使って廊下に出ると、確かに廊下の途中に降ろされた緞帳の向こうから女の話す声が聞こえる。

さすがにこの状態では勝ち目がない(特に意志セーヴ方面)ということでちょっと下がってPfEなんかを準備して、一気に突撃!
のはずが、敵もさる者、机をバリケードにしてしっかり臨戦態勢
耳いいなお前ら!

サキュバス1「あんたらアホ? 呪文唱えてりゃ気づかれるに決まってるでしょ!」

ごもっともで。

サキュバス2「さあ、ヴーちゃん! やっておしまい!」

ジョ「ヴーちゃん?」

ええ、ヴーちゃんが天井から飛んできましたよ。

一般にヴロック言われてる奴ですが。
当然のように「朦朧化の絶叫」が飛び、前衛が巻き込まれて武器を落とす
その間に部屋の外にいたババウが2匹部屋に飛び込んできたり、サキュバスが[魅了]飛ばしてきたりとなんかもう大変なことに。無理無理無理無理!

と、ここでフールが鬼神の働きを見せる。
まず範囲操作したスティンキング・クラウドでサキュバス2体を「吐き気のする状態」に!
これで少なくともテレポートはできない!
その間にババウとヴロックを倒せれば……

と思いきや、ヴロックのDRが10/善であることがわかって再度げんなり。

かろうじてグレゴォルの『こんなこともあろうかと』アライン・ウェポンが間に合ったものの、通路の向こうからやってきた『御子』と族長(らしい奴)がフールの張ったスティンキング・クラウドで足止めされてなかったら普通に全滅してたな。ああ。
ジョバンニのhp4だったし。

その後、不思議な魔法装置のある小部屋を発見。
どうやら古い時代のエルフの移動装置らしい。
こら僥倖とばかりにテレポートで脱出。

してみたら 悪 の 人 は 通 れ ま せ ん で し た 。>移動装置

PCはともかく、ついてきてくれたラーヴァスとカマロッチは部屋に取り残されることに。
ホントよくこんな酷いこと思いつくな。

しかし、男らしい狼男2人は泣き言を言うでもなく
「透明にしてもらいさえすりゃあ、なんとか逃げてみせまさぁ!」
とニヤリと笑ってみせる。

その心意気に応えるべく、二人にインヴィジビリティと、ついでにマウントで馬を出して与える。
ジョ「あとはDRと運次第だ! 生きて帰れよ!」

ということで、テレポーターで伯爵の城のそばまで逃げ帰った一行。

敵の警戒レベルをマックスまで引き上げた手応えだけを残しつつ。
とうとう”視線”は通されてるし。

次回はどうする?どうなる?
【どうしょうもねえ】


<今回のオチ>
DM「じゃあ今回の経験値を……えーと、275点
PL全員「うぉぉぉぉぉぃ!」


ああ、なるほどね!
招来されたヴロックと、招来されたババウと、招来されたドレッチですもんね!
サキュバスには逃げられてますしね!

今計算してみたら

  ヴロック CR9
  ババウ CR6 2体で CR8
  サキュバス CR7 2体でCR9

でDMG基準なら「7レベルPCのパーティの戦力の半分が失われる」レベルの戦闘だったけど、経験にならないってルールじゃしょうがねえな!


ルールだしね!

【「PHBに『PCは酸素吸わないと死ぬ』って書いてないから空気なくても死なない」と言い張る時の形相で】



ジョ「どう、のんびりゆったりまったり牧場物語の感想は」
フリーダ「ええ、早く死ねばいいのにという気持ちで胸いっぱいです。」

8 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

毎回このシリーズを楽しませてもらっている
その他大勢の一人です。

があ、今回のを読んではじめて書き込ませてもらいました。



俺の周りでもこんなMなプレイヤー欲しい。

匿名 さんのコメント...

すごいですね。
私なら卓を離れて二度と参加しないレベルです(笑

いしかわさん、キレてないですか?

朋 さんのコメント...

いやぁ、酷いマスターだw
(マスターへの“酷い”は褒め言葉です)

倒せないほど強い敵を出すのはキャンペーンなら時々やりますが、招来だから経験点なしはやらないですね。
というか、自分の癖でデヴィルやデーモンはあまり出さないからですが。
50%招来とかルールになってますが、普通DMは戦闘前に招来成功しているものとして招来クリーチャーを出しているのでしょうかね。戦闘中に招来しようとするのは現実的じゃないし。

悪の人は通れないテレポーターとか、理にかなっていい感じです。
これが悪通れたらどこへでも悪のオーク軍団降ってきちゃいますしw

匿名 さんのコメント...

DM「じゃあ今回の経験値を……えーと、275点」

D&DのDMってこれでいいんだ!
勇気が出てきた!
さっそく地元で試します!

dvamp さんのコメント...

DM「じゃあ今回の経験値を……えーと、275点」

すごいぞ、こんな酷いDMは本当にあったんだね!!w

という冗談は置いておくとして、毎回このシリーズを楽しませてもらっているのですが、これは酷いDMのお話ではなく、Mないしかわさんの話だったんですね!!w

勉強になります!!w

いしかわ さんのコメント...

>匿名さん

誰がMだ誰が!

【胸を突き出してチョップを受ける姿勢で】

>匿名さん

キレてないれすよ。ウン。キレてない。
俺をキレさしたら大したもんですよ、ああ。

【13Ninja Jabのログを読みながら】

>朋さん
や、普通にその場で振ってますよ?>招来

アタリが悪いとこういう感じになるんだよなー>ミッドレベル以上の来訪者戦
本体より呼ばれた奴のが多いみたいなw

>悪の人は通れないテレポーター

いやあ、ドーマルが通れなかったらどうし(以下パーティの結束力に関わるので略)

>匿名さん
>D&DのDMってこれでいいんだ!

『俺たちは毎日トレーニングを積んで体を鍛え、受け身や技を研究している。
 それでも靱帯破断や筋断裂、骨折はしょっちゅうだ。
 絶対に、マネをしないでくれ。
 Don't Try This at Home.』
ってジョン=シナが言ってたので止めた方がいいと思います。

>dvampさん

まあ、実際のところ「こんなこともあろうかと」権があったりとか、ランダムトレジャーとかも割と出てるんでそこまでアレじゃないんですけどね。

や、なんかマジで身も世もないヒドいアレだと思ってる人もいるっぽいので一応フォローしときますが。
最初の方の回で書いてあるけど、「もらえる経験値半分キャンペーン」ですしね。
や、えげつないことは普通にしてくるけどなw

しかし、なんだかんだ言いながら14回かー。
続いとるなあ。

makoto さんのコメント...

 いやぁ、か弱いスペルシーフでは生き残れないのんびりまったりですねぇ。
 残念、残念。

いしかわ さんのコメント...

大丈夫、新人サイオンはhp29だったよw