ということで久々のRaces&Classes抄訳。
今回はドワーフ族の解説だよー。
おなじみの種族なんであんまり訳すこともないかと思ったら、なにやら創造物語がこれまでとは違ってるようなのでちょっとご紹介ー。
例によって長いので前後編に分けてます。
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遠い遠い昔のこと、世界が神々と始原者primordialsの金床の上で熱く白熱していたころ、モラディン様は大地の骨に鉄の魂を吹き込んで、わしらドワーフを作り出された。一人一人には明るく脈打つダイヤの心臓と、燃えさかる生命を血液として与えられ、それがすんだらアンブロシアで焼き入れじゃ。ドワーフ族はモラディン様の御手と御技によって命を与えられたから、モラディン様がなされる魂鍛冶(Soul forger)の手伝いをしておった。
始原者たちは古い古い時代の創造と破壊に関わった存在で、いまは世界の土台の上でぎりぎりと歯ぎしりしとるそうな。彼らは世界を混沌としたものに変え、自分の子らの勢力を増やそうと企んでおった。
奴らはモラディン様の輝ける子であるわしらと、わしらの作る細工物がすばらしいのを見てうらやましくなった。
モラディン様は奴らがドワーフのすばらしさを認め褒め称えたので、気前よくドワーフを与え、御自らは鍛冶場に戻られた。
このとき、モラディン様はすべてのドワーフにお与えになる金言を残された。いわく「軽々しく人にものを与えるものではない」
嫉妬深い始原者どもはドワーフを奴らの忌まわしき創造物たる巨人族に仕えるよう命じた。「鎖の時代」(Age of Chains)の始まりじゃった。この古き暗黒の時代、ドワーフたちは巨人どもの奴隷となり、奴らのための巨大な都市や洗練された品々を、時には「世界の骨」を削りだしてまでも作らされておった。
もちろん、ドワーフたちは創り主様に助けを求めたが、その声がモラディン様に届くことはなかった。モラディン様はご自身の工場で、新しい創造物にかかりきりになっておいでじゃったからの。
実際、モラディン様は休むことなく次々と創造物をお作りになっておったから、戦を告げる角笛の音が聞こえるまで金槌を置かれることはなかったそうじゃ。
そしてモラディン様が改めて世界をご覧になった時、モラディン様は怒りにうちふるえられたそうな。御手になる創造物--モラディン様の子であるドワーフは汚らわしい巨人の鞭とブーツの下に死んでおったのじゃから。Azerやgalab-durに至っては、モラディン様の名を叫びすぎて声を失い、今や身も心も巨人どもの奴隷と成り下がってしまっておった。
モラディン様はこのとき、再びドワーフへの金言を残された。いわく「鎚打つ手を止めねば真実は聞こえない」
始原者への怒りに燃えたモラディン様は鍛冶道具を脇に置き、神々が世界の支配を取り戻す戦いの手助けをはじめられた。モラディン様のお作りになられた武具を持って、神々は始原者どもを打ち倒し、モラディン様は自らの戦利品として解放したドワーフと、宝石や貴金属でできたもの、そして愛する山を受け取った。
始原者が倒れ、巨人族の帝国が崩壊するまでの長きの間、ドワーフたちは奴隷にされておった。自由を勝ち得てからも、わしらドワーフは巨人どもへの憎しみを忘れてはおらん。ドワーフは忘れない代わりに、同じくらい許さない。それでも奴隷に置かれていた間に、鍛冶や探鉱、採石の研ぎ澄まされた技術は失われてしもうた。わしらドワーフは気性が荒く、意志が強い。そして名誉と忠誠と同じくらい、職人の業というものを大切にしておるものじゃ。
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ということで「ドワーフの古老が語る風 創造神話」前編 これにておしまい。
後編は圧制から解放されたドワーフが今に至るまでの歴史です。
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2 件のコメント:
3.5では、デフォルトの背景世界はGreyhawkと言いながら、ただ固有名詞を使ってるだけで、実際には背景世界がない状態だったように思うのですが、4eではがちっとした世界観がデフォルトでありそうですね。
そうですね。
ドラゴンボーンなんかもそうですが、創世神話から出してるあたり、出自とかそういうものからアイデンティティをはっきりさせようってアレなのかも。
商業戦略上、後付けよりも「先付けしたものをサプリで強化」という方向を取ることに慕って事なのかもですね。
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