2012年7月8日日曜日

「歴史群像」20周年記念号がゲム2本付きの件

たまにはシミュレーションゲムの話も。

そこここで微妙に話題になってる「歴史群像」20周年記念号。
 雑誌自体はけっこう小さい本屋にも置いてあったりするので密かに読んでる人はいるのかもね。 図書館にもよく置いてあるし。 

で、今月号は20周年記念号ってことで、ボードゲームが2本付いている
ゲムは「日本海海戦」「ミッドウェー海戦」の2本。
 1150円で2本付きってのはかなりオトク感が高い。 

どっちも一応新作で、プレイ時間は30~1時間くらいかな?

シミュレーション界隈では有名な山崎雅弘さん作。
ルールはかなり簡単で、ちょっとした空き時間に遊ぶのにちょうどいいカンジ。

 



 「シミュレーション」とすると難しいと思われ避けられるって配慮からか、「ボードゲームつき」ってなってるけど、純然たるシミュレーションゲムですなこりゃw 
せっかくボドゲってしたんなら、もうちょっとルールわかりやすく書けばいいのにね(ルールは冊子じゃなくA2八つ折りで片面だけにするとか)とか思わなくはないけど、ゲム自体はわりと面白い。 

日本海海戦TSUSHIMAは1人用ゲムで、「練度が低いけど戦力の多いロシア」と「練度が高いけど戦力の少ない日本」の戦いを描いたもの。PLは日本海軍。

戦闘は抽象戦闘で、ゲームボード(ポスターサイズ)の上を艦隊マーカー進める形で展開。
ボード上では船の距離と戦艦の隊列だけが示されてて、艦の順番ごとに射撃、損害を決定する。日本側はかの有名な「敵前大回頭」をどの距離で行うか(敵の近くで行うほど損害が大きくなる可能性がある)を決め、続く砲撃戦ステージごとに近づいたり遠ざかったりしながら5回の砲撃戦を行う。

このとき、当日の天候(ランダム)が海の荒れてる「浪高シ」状態だと練度の高い日本に有利になるけど、凪の「浪低シ」だとロシアに有利になる。なんて形で歴史の綾を表現してるのもイイカンジ。
最終的にロシアの船にどれくらい損害を与えられたか、日本艦艇がどれくらい損害を受けたかでゲムの勝敗が決定する。
ちゃんと「日露戦争の勝敗」と別に「プレイヤーの勝敗」が設定されてるあたりもゲム的でいい。
オプションで「東郷平八郎」の負傷ルールとかもあってアツいw


試しにやってみたところ、当日の天候が「浪ヤヤ高シ」となる。その状態で試しに距離近めで大回頭してみたら超撃ちまくられる【当たり前だ】。
それでも根性で砲撃を続けてたら早めのステージで運良く戦艦を屠ることに成功し、最終的に「日露戦争引き分け」で「限定的勝利」という結末に。




ミッドウェーの方は2人用なのでまだやってないけど、こっちもわりかし面白そう。
誰かやろうずw


シミュレーションっていうと、大戦略とかファミコンウォーズみたいな「マップ上で部隊のユニット動かして、敵の基地占領してー」みたいなイメージ持つ人が多いかもだけど、最近はそういう「作戦級」「戦術級」のゲムばっかりじゃなく、もっと抽象的な(ボードゲム的な、と言い換えてもいいかもしれない)システムのゲムもけっこう出てきてまして。


このへんなんかはそういうタイプのゲムだけど、けっこう面白かったよー。

今回の付録は2作とも、そういう抽象的なシステムのものなので、「あたらしいシミュレーションてのを試してみようかな」って人も一回見てみるといいと思います。
 D&Dなんかでいまは亡き戦争ルールをプレイに盛り込むときなんかに、大戦略的なアレじゃ時間がかかるし準備がめんどいってのをどう抽象化すれば雰囲気が出るか、てのを考えるよい参考にもなる。かも。


と無理やりD&Dに近づけつつ。
本誌もわりと面白い記事多いし、1150円ならハラ立たんかな、と。

巻末の漫画はWW2のソ連女航空兵ものという一部の人のハートをわしづかみにしそうなアレ。
きたないさすが学研きたない。
なので、西川魯介先生とか速見螺旋人先生とかはゼヒ。

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