ジョバンニ「……」
イザベレッラ「……(ギラリ)」
ジョバンニ「(ぼそぼそ)……あのねーちゃん、スッゲえ俺のこと睨んでるんだけど……」
ミカエル「(ぼそぼそ)や、だって坊ちゃん親の敵でしょ? そら睨まれますって」
ジョ「……」
イザベレッラ「……(ギラリ)」
ジョ「……」
イザベレッラ「……で、何が聞きたいって?」
ジョ「はははははははいぃ、ああああああの、いいいまの戦況と敵の布陣を……」
イザベレッラ「……くっ……このようなヤツに父上がやられたのか……情けない……」
イザベレッラの説明によると、現在戦況は停滞しているとのこと。
実際のところ、いかにオークが大群でも、所詮は伯爵とそのメイドたちの敵ではない。
事実、これまでにも何度もオーク軍を撃退してきた。
しかし、伯爵には夜しか行動できないという大きな欠点がある。
現在オークどもは伯爵の手の届かない範囲に、砦をあわせて10個ほども構え、昼に大挙して攻撃を仕掛けてきては、夜には砦に戻るということを繰り返しているようだ。
イザ「我らの軍もヴァンパイアだけではない。斬られれば死ぬものもいるし、壁代わりのゾンビ兵も減少するばかりだ」
組織的な行動を指揮しているのは「片目」と呼ばれる頭目格で、部族毎に作られた各砦に1人ずついるほか、さらにそいつらを仕切っているヤツがいるらしい。
イザ「そいつは我々の暗殺を逃れるため、砦と砦の間をあちこち移動しているようだ。オークどもに知恵を付けているのはそいつだろう。最近では狼煙を使って連携までしてくるようになっている」
そいつは「片目」のなかでも一目置かれていて、他の「片目」が武力ばかりの蛮族大将なのと比べ、こちらは神官上がりのかなりの策士らしいとのこと。おまけにウロコが生えているという噂もある。
ジョ「ウロコ……乾燥肌? ビタミンとか足りてないんじゃね?」
イザ「それはあんたらが調べて来るのね」
ジョ「(ぼそぼそ)……冗談通じないぞ、このねーちゃん」
ミカエル「(ぼそぼそ)や、だって坊ちゃん(以下略」
さて、困った。
大風呂敷は広げたものの、こちとら純度100%のノーアイデアである。
実際のところ、その神官上がりの「片目」の動向もつかめてない、となるとなかなか打つ手も限られている。
ジョ「ううむ、1週間くらいで”片目”の頭目襲って終了ーいえーって予定だったのに……」
フール「どんだけ考え無しなんですか、あんたw」
とはいえ半年と期限が区切られている以上、なにもしないわけにはいかない。
ひとまず、一番襲撃されないと思ってるであろう、伯爵の城から一番遠く離れた砦にちょっかいかけて、ゲリラ的に暴れつつ威力偵察するという、まあ要するに行き当たりばったりな作戦を立てる。
イザベレッラにはこちらの行動開始に合わせて陽動の軍を出してもらうことにする。
イザ「……まあ、一応話は聞いておこう」
ジョ「……(ホントにやってくれんのかなこのねーちゃん)」
東の砦を襲うには敵の中を突っ切っていくか、森&山を越えていくかの2択であるとのこと。
DM「あ、山のエンカウントは”暗闇山脈”使うんで」
PL全員「お前死ねよ」
ちなみに暗闇山脈についてよく知らない人はこのへんとか見るといいよ。
とはいえ敵の中突っ切るのもちょっと無理だし。どーすべ。
とか話してたら、おなじみダイアバットwith飛行篭を貸してもらえることに。
コイツのスピードなら一晩あれば山を越えられるとのことだったので、朝に到着できるよう、翌日の夕方に出発。
バットのコントロールができない我々のために、レンジャーであるイザベレッラの動物の友達が先導で飛んでいく。
DM「さて、じゃあ山を越えていくんだよね。じゃあ、誰かd%」
フール「……14」
DM(ニヤリ)「ほほう……(ころころ)おやおや、地上から岩の固まりが何個か飛んでくるね。計6個。誰か命判振って」
ジョ「じゃ全員交代で……4。よし!」
ミカエル「18」
フール「19」
グレゴオル「20」
ジョ「ちょw お前らw てかどうして自分の攻撃の時に出さないwww」
というわけで、地上で群れてたヒルジャイアントの岩投げ攻撃を喰らい、フールの載ってた飛行篭のバットが死んで落下する。
ジョ「!! 高さは?」
DM「35ftだね。フールはダメージどぞ」
フール「ぐわー」
ジョ「まあ死ぬダメージじゃないが、ジャイアントはやばいな……自分じゃバットのコントロールできないんだよな……しゃあない、飛び降りる。」
ジョバンニは修得してもいない〈軽業〉に賭けて篭を飛び降りる。
それを見た仲間たちも、続けて無落下傘降下を敢行し、、いったん集合ののち全員で山の中を移動する。
幸い、落下位置がジャイアントと谷を挟んだ位置だったので、なんとか距離を稼ぐことができた。
と思ったら、なにやら向こうの方から飛来する白い大きな影が。
DM「では、〈魔法学〉どぞー」
ジョ「ちょっとまて。なんでお前ドラコノミコン開いてるんだ?」
DM「や、単なるランダムエンカウントですよ?」
ホワイトドラゴン(
とりあえずドラゴン様による「畏怖すべき存在」が前衛をグダグダにした後、ブレス→近づいてきたヤツにドラゴン乱舞という非常にスタンダードなエンカウント。
しかも山の方からはどすどすという足音まで。
これでヒルジャイアントに加勢されたら死ぬ! と悟った我々は全力でホワイトドラゴンを狩り、早々に離脱することに。
幸い、ヒルやんたちは死んでるホワイトドラゴンでの食事会に余念がなかったようで、なんとか逃げ切ることができる。
ふひー。
その後、山中で迷ったりもしつつ山を越えるべく移動するも、どう考えても翌朝には砦に着けないだろ、ということで、例によって『こんなこともあろうかと』用意してあったフェザー・トークン(鳥)を使用、イザベラに作戦決行日を3日後に延期してもらうよう伝書鳩を飛ばす。
DM「じゃあ、山超えて森突っ切るってことね。なら、d%振ろうか」
【嬉しそうな顔でエンカウント表を用意しながら】
ジョ「……09」
ギャー。
というわけで現われたのは、イェス・ハウンドの群れ。
外見はただのでかい犬だが、やたらと速い飛行能力を持っていたり、ダメージ減少10/銀を持ってたりする結構な難敵。しかも変な吠え声で行動不能にされるし。死ぬる。
幸いヴァンパイア対策に銀の武器はようけ用意してあったのでなんとかなったが、ぶっちゃけ11匹全員が「吠え声」使ってきてたらガチ全滅もありえた。
やべー。
さて、ほうほうの体で森を抜け出し、ようやく目的の砦のある平原へ。
といっても森と平原の間に川があり、その土手で向こう側が見えないため、まだ状況はわからないのだが。
ジョ「どうする? とりあえず川のこっち側をずっと歩いて砦の近辺まで移動する方が安全だと思うけど」
ドーマル「とはいえ、一度様子を見ておいてもよいのでは?」
ということで、一度川を渡ってみる運びに。
「海賊モノの話だから」と〈水泳〉を伸ばしていたドーマルが命綱を付けて泳いでわたり、それを辿って残りのメンバーがわたる、という作戦を取る。
ドーマル「(……しまった、墓穴だった!)……では、行ってまいります」
じゃぼーん。
DM「では、飛び込んだドーマルに、水中から長細い影が忍び寄ります。全員〈視認〉 どうぞ」
超大型の蛇(コンストリクター・スネーク)でした。
ギャー!
お前ホントに超大型好きな!
ロープに結ばれたドーマルと、それに向かってくる水中の巨大な影。
どう見ても蛇フイッシングの生き餌です。ありがとうございました。
とはいえ、奇襲さえ避ければそこまで厳しい相手でもなし。
なんとか撃退して全員で川を越える。
ジョ「さて、じゃあ向こうの様子を見てみようかね」
と土手の向こうを覗き込んでみると、平地は結構な勢いで開拓が始まっており、耕しやすそうなところはすでに畑になってたり。
と、畑の端っこで遊んでいたオークの子供3人と目が合ってみたり。
子供「うわー! 人間だー!」
DM「……といいながら、3匹のオークは村の方に走っていきます」
……こういう場面で子供を出すという激しいクソマスターっぷりを披露しつつ、イニシアチブをカウントしはじめるDM。なんだそのうれしそうな顔は。くそ、死ね。
ドーマル「どうします坊ちゃん。坊ちゃんがやれというなら、私は赤子でも串刺しにして血をすする所存ですが」
と忠誠心のあるフリをしながら虐殺開始命令を心待ちにするドーマルを前に、考えること数秒。
結果、メリケンのゲームらしく、『悪に生まれついてるから子供でも悪!』と割り切って攻撃することに。
ジョ「ということで、撃て!」
飛び道具持ち「らじゃー」
そして3人にそれぞれ矢が当たるが、「いでー! があぢゃーん!」と泣きながら走って逃げていく。
DM「ああ、このへんの子供はみんなバーバリアン1レベルだから、1発じゃ死なないね」
ああそうですか。むしろお前が死ねばい(以下略
しばらく見ていると、居留地から色の付いた狼煙が上がり、それに呼応するように平原に点々と存在する砦から次々と同じ色の狼煙が上がっていく。
ジョ「……マジか。ガチで烽火通信制が完成してるじゃねえか」
とりあえずさっき渡したロープを伝って川向こうに移動し、川沿いに東に向かって移動する。
つまりは逃げる。
幸いにも、追っ手もかからずどうにか作戦目標の砦の前まで到着する。
件の川から数分ほど離れたあたりに位置する砦は周辺にいくつかの居留地を有し、すでに結構な規模の”町”になりつつあるようだった。
ジョ「ぬわー。これ、ここまで根っこ張られたら、追い出すのもしんどいんじゃねえかなぁ……」
とはいえ、作戦にはぶっちゃけ我々の首と故郷がかかっている。
朝焼けの中、そっと畑の隙間を通って砦に近づくと、約束通りイザベレッラが軍を動かしてくれたのだろう、西の方から狼煙が上がり、烽火通信がどんどんこちらに向かって来る。
やがて、目の前の砦からも部隊が出撃していく。
DM「砦の門が開くと、まずはダイアベアに載った精鋭部隊が先頭を切って走っていく。その先頭には、当然のごとく片目のオークが鎮座ましましてるね。それに続いて歩兵たちがぞろぞろと駆け足で進撃していく。ダイアベアに合わせて移動してるから、かなりの早足になってるよ」
我々の襲撃が知れて引き返されてはたまらん、とその場で1時間ほど待つ。
砦を離れた侵攻軍が平原の彼方へ完全に見えなくなったところで、俺たちは行動を開始した。
ということで、次回は砦攻め。
5人で。
・・・いや、無理くね? とか思いつつ。
オークがアホで、防備隊とかをあんまり残してないことを祈るばかりである。
【それはご都合を期待しすぎです】
2 件のコメント:
いやあ、
モカ発見!モカ発見!
>ホワイトドラゴン(ヒュージ)でしたギャー。
ヒュージだなんて・・・
このプレイヤーにやさしい僕が
そんなひどいバランスの敵出すわけ
ないじゃないの!
あれはラージよ!
しかし君たちは野良で遊んでいる
純真な少年少女までも射殺そうと
するなんて、本当に獣ですね!
あと
おいらの中のオーク砦のイメージ
は下記リンクを参照
http://uoyamato.exblog.jp/380553/
>モカ発見!モカ発見!
ギャー。
>このプレイヤーにやさしい僕が
モカ発見! モカ発見!
あーでもウソはモカじゃないんだよなー。
ざんねんだ。
>純真な少年少女までも射殺そうとするなんて、本当に獣ですね!
うるせえ! お前が死ね!
【鬼の形相で】
>http://uoyamato.exblog.jp/380553/
ちょw
単なる大量虐殺現場じゃねえかw
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