2024年4月20日土曜日

【PF2Re】あたらしい次元界 

PF2RemasterにMonster Coreが出てて、けっこう変わったところがあるのでレビューしようと思ったんだけど、その前に1e→2eで宇宙観が大きく変更になってるところを説明しないとわかんねえなコレってなった。

のでとりあえず世界がどう変わったかざっくり解説する。

長いので飛ばす。





DMcoreに掲載されてる宇宙の図がこちら。

D&Dでは伝統的に「大いなる転輪」宇宙観が使われてきてるんだけど、さすがにそのままではアレがアレするので、PF2では独自の宇宙観が使われるようになっている。

ちなみに「大いなる転輪」てのはこんなのね。

まず、PF2では「物質界material plane」って名前は魔獣ハンケーンに食われたため、PCたちの住む世界は「The Universe」と名付けられ、定命の者の世界mortal realmであると定義されている。

The Universe は「次元界 Plane」の一つと定義されており、他の次元界と関わったり関わらなかったりしながら存在している(multiverse)。
Planeてのは版権のかからない一般語であったのだなあ……。

さて、われらがThe Universeはこんな感じに描写されている。






この図からわかるように、The Universeは他の次元界と重なるというかオーバーラップする形で存在しており、生命力あふれる「Creations Forge(創造の炉)」、フェイたちの住処「First World(原初の世界)」、The Universe、影の世界「The Netherworld(影界)」、虚無と死の世界「The void(虚無)」の順に並んで、霧のような世界イセリアルプレーンのただ中に漂っている。

ちなみに「創造の炉」は旧来の正のエネルギー界、「虚無」は負のエネルギー界の役割を持っている(以前とは微妙に違ってるけど)。

また、「創造の炉」「虚無」から柱のようなものがThe Universeに何本か突き出しているのからわかるように、互いの世界同士をつなぐ「抜け穴(D&Dでは導管(conduit))」がいくつも存在し、あるいは呪文なんかで穴を開けて行き交ったりすることができる。


さらに、The Universeは世界の周囲を内側から順にエア、ウッド、ウオーター、メタル、アース、ファイアの各元素界に囲まれている。

炎に包まれて宇宙の中心に浮くこの球は「インナースフィアInner Sphere」と呼ばれる。

ここはあらゆる生命の中心であり、神々の注目を集める場であり、定命の者の魂の根源であり、あらゆる実在するものの静と動の大いなる輪の起点となる場所である。


D&Dで長く使われいる「大いなる転輪」は「いろんな世界が輪のように連なっている世界」だったんだけど、2eで同じ名を使うわけにいかないのと、Remasterで秩序/混沌とか善/悪って軸がなくなってしまったための変更って感じかね。
また、「物質界を元素界が包んでいる」って構造は同じだけど、各元素界が層状になっていることと、「ウッド」「メタル」という次元界が新設されているあたりが新しい。

なお「大いなる転輪」ではこのひとかたまりを「内方次元界(インナープレーン)」と呼んでいたけど、PF2では「インナースフィア」と名付けられた。
ちなみに一番外側の次元界がファイアエレメンタルプレーンであるため、スフィアは燃えさかる球として次元界の中心に輝いているらしい。やかましいわ。

さて、インナースフィアはアストラルプレーンの中心に浮かんでいる。
アストラルプレーンは「銀の海Silver sea」と形容されるひたすら広い場所で、イセリアルプレーンとあわせて「中継界」とか身もフタもない名前で呼ばれている。
重力も時間もないので、ここを通って旅をする者は時間が経過せず、ものすごい長距離を旅してもThe Universeからは瞬時に移動しているように見えるし、年を取るのを怖がる定命の者が逃げ込むこともある。

PF世界のアストラルには「魂の河River souls」と呼ばれる流れがあり、The Universeで死んだ魂が「骨庭The Boneyard」で最後の審判を受けるために流れていく。
なお、魂は審判の後でヘヴン、ヘル、アバドンなどに流れ、Shadeと呼ばれるプレーンの住人に生まれ変わるのだそう。
ちなみにGMCp174には「ShadeについてはMCに説明あるよ!」って書いてあるけど、MCには大した記載がない。ドンマイ。

アストラルの銀の海は火のエレメンタルプレーンの熱やMaelstromの混沌に触れ、かき混ぜられて死者に遺された記憶と渦を巻き、デミプレーン(擬似次元界)を産み出すこともあるそうな。そらレイヴンロフトが捗るな。

アストラルプレーンの向こうにはエリュシオン(浄土界)Elysium、ニルヴァーナNirvana、ヘヴン(天上界)Heaven、アクシスAxis、ボーンヤード(骨庭)The Boneyard、ヘル(地獄界)Hell、アバドン(破滅界)Abaddon、The outer Rifts、The Maelstormなどのプレーンが存在しており、そのへんの世界をひっくるめてアウタースフィアOuter Sphereと呼ばれている。

ちなみに超ざっくり言うと、PCにとっての「現世」がInner Sphere、死んだあとに関わる「来世」がOuter Shpereにあたるもよう。

このへんは「大いなる転輪」と大きくは変わってない。アストラルにやべーやつらがちょいちょい住んでて通過してるヤツがよく襲われるとかの設定もそのまま引き継がれている。

ただ、属性がなくなったことで「大いなる転輪」にあった正の次元界に近い「上方次元界」、負の次元界に近い「下方次元界」といった概念はなくなり、また「秩序」「混沌」軸もなくなっている。

あと、プレーンが大きく整理され、イスガルドやメカヌス、アルカディア、リンボなどのおなじみの次元界がなくなったり統合されたりして9つにまとめられた。
老害的には寂しいけど、まあいままで多すぎからねえ……


とまあ、呼び名はそこそこ変わってプレーンの統廃合はあったけど、宇宙観そのものは基本的には大きくは変わってない感じかな。

ここからGMCでは各プレーンの説明が入ったり、PF2独自の解釈として秘術・自然・伝承・始原の4大要素が関わってきたりするんだけど長くなったのでこのへんで。

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