2017年2月12日日曜日

【PF】多島海の海賊王 第7話 デニックス死す

アマータのスケルトン
「お願い、死なないでデニックス! あんたが今ここで倒れたら、海賊団はどうなっちゃうの? hpはまだ残ってる。ここを耐えれば、オーガに勝てるんだから! 今回『デニックス死す』。D20スタンバイ!」


船長 デニックス スレイヤー PL扇
主計町 アレクサンドラ ハーフエルフのアルケミスト PLL-Heart
航海長 ライルニス エルフのウィザード PL備前屋
砲術長兼船医 アマータ ハーフエルフのクレリック PLうら
書記 ソモサン モンク PLほりび
帆布長 カガン ノームのドルイド PLいしかわ




11/13 ラケシタニアに帰港。サファグンおよび海の魔女倒滅を報告する。

幹部「うむ、ご苦労だった。ずいぶん頑張っているようじゃな。港でも評判になっておるぞ」
デニックス「ありがとうございます」
幹部「しかし、サファグンどもにシーハグか……」
デニックス「? それがなにか?」
幹部「昔であれば、サファグンはもちろん、タークの軍勢すらラケシス様の嵐の杖で海の藻屑と変えておった…… なぜ、このタークの侵攻には使っていただけぬのじゃろうか、とな。……なに、年寄りの戯れ言よ。笑うてくれい。」
デニックス「……」

11/14、ひさびさに母港メノルカに戻った我々は、領民から悪ガキたちが森に探険にいったままもう5日も戻らないとの相談を受ける。

ソモサン「(地図見ながら)……森って、この15マイル向こうの?!」
カガン「あのオーガやハグのうろつく森を探検…… うちの領民剛毅すぎる……」
デニックス「町の拡張のために島の探索もしなきゃいけないと思ってたんだ。ちょうどいい。探しにいこう」

ということで出発して2日後(!)、森の大木の上に、ありあわせの木の枝やぼろ布で補修された、古い小屋を見つける。かつては狩猟小屋だったであろうその小屋からは、真新しい麻縄で作られた梯子が風にきしむ音が聞こえるばかりで、あとはうっそうと繁る森の葉の擦れあう音だけがあたりを満たしていた。

アレクサンドラ「私の出番のようですね」
ずいと進み出るアレクサンドラ。その手にはエリクサー・オヴ・ヴィジョンが握られている。
アレクサンドラ「まずアルケミカル・アロケーションを唱えまして、すかさずエリクサーを飲みます。エリクサーの効果で、一時間〈知覚〉に+10されます。」
カガン「ほうほう、そんで?」
アレクサンドラ「次のラウンドの頭に、エリクサーを瓶に吐き戻します。おげぇぇぇ」
カガン「ファッ?!」
アレクサンドラ「エリクサーはもう一度使用できます(どや顔)」
全員「………………ぉ、ぉぅ……」
汚いアルケミスト汚い。

カガン「……今度お偉いさんには【魅】の高いエルフとかにやらせてプレミアつけるという新しいビジネスモデルを提案しよう」
デニックス「言ってる場合か。それより、上がった知覚でなにが見える?」
GM「30越えんの? それひどくねえ? ……大木の後ろに隠れてるリュークロッタが見えるよちくしょう」

リュークロッタは魔獣の一種で知能が高く、声真似で人をおびき寄せては奇襲して喰らう、みたいなことをするクリーチャーである。

デニックス「じゃあ戦闘ラウンドで。気づいてないふりして近づく感じでいこう」
GM「では、先行したデニックスに、2匹のクロコッタが襲いかかりまーす ……挟撃して2回命中。」
デニックス「ギャー! どんな隠れ身してたんだよそいつ! 残HP2!」

とはいえ、こっちのターンが廻ってくればSRがあるでもない魔獣などさほどの驚異ではない。アレクサンドラの茨の爆弾やグリッターダストでリュークロッタの動きを止める間に、クロコッタをカラースプレーで気絶させて仕留める。

リュークロッタ「ま、待て! 俺は役に立つぞ!」
カガン「何か言ってるな。とりあえずクロコッタは殺しておこう(ブスー)」
デニックス「役に立つといったか? なら、ここに来た子供の居場所を話してみな」
リュークロッタ「……こないだ食ったガキどもか、ギャーギャー泣き叫んで、お前らそっくりだったぜクソどもめ」
覚悟を決めたらしいリュークロッタは、盲目のまま移動困難な茨のエリアを飛び越え脱出を図る。

ソモサン「やっぱり! 逃がすか!」

追いすがるソモサン怒りの一撃はなんとクリティカル! 
ダイス目も走って最大ダメージを叩き出し、傷ついていたリュークロッタを屠り去る。


その後、木の上の秘密基地から、骨の随まですすられた子供たちの死体があった。あたりは血だらけで、扉周りのバリケードには武器でつけられた傷も多数あり、またクロコッタの死体も1体見つかったことから、奮戦にもかかわらず防御を破られて食い殺されたことが推察された。

われわれは集められる限りの遺留品を集め、メノルカに帰った。
半ば覚悟はできていたであろう漁師たちの、しかし臓腑から絞り出すような嘆きの声を聞きながら、われわれは再度町を出た。

11/19
引き続き、森の東に広がる山岳地帯を探索していると、くねくねとうねるように続く山道でアニス・ハグと遭遇する(ランダムエンカウント)。
かなり距離があったため、ストーンコールで退路を断った後、グリッターダストで盲目にしてから近接して袋だたき、という定番の先方で襲撃する。
しかし、さすがはCR6、呪文抵抗17とDR5/殴打を持っているのみならず、《無視界戦闘》まで持っていたため、近寄ったソモサンに爪・爪・かきむしり・噛みの全力攻撃が命中し、わずか1Rで昏倒させられるハメに。
さすがに自由に動き回らせるのは危険と、ライルニスのグリースで転ばせた上で念入りに取り囲み、殴りまくる。

アニス・ハグ「グ……グァアアアア! 妹たちよォォォォ!」

すさまじい悲鳴を上げ、ついにアニス・ハグは倒れた。

カガン「ううむ、さすがCR6。油断すると殺されるなあ」
アマータ「それより今、なんか妹とか言ってませんでした?」
ライルニス「……やっぱ、全部で3人ですかねえ」
デニックス「てことは、少なくともあと2人か…… うへえ」
ソモサン「まあ、ランダムエンカウント15%ですから、そうそう出るものでも……(ころころ) ……あ」
カガン「……ゲェエエエエーッ!」
GM「(すごくうれしそうに)では、先ほどアニス・ハグを倒した方の山道を下ってくるドスドスという足音が……『お姉様? お姉様はどこ?』(ダミ声で)」
アマータ「ギャ-! 妹が-!」

山道を下ってきたのはグリーンハグ2匹と聖印を下げたオーガだった。

カガン「くそ、残り1発だ! 巻物からストーンコール!」

援軍と敵の脱出を阻むべく、敵の後ろ側を中心に石の雨を降らせ、ハグたちを打ち据えるとともに道を石で埋めて移動困難地形と化す。

さらに峠道を利用しての射撃戦に持ち込み、近接戦に入る前に十分痛めつけておいてから、敵の背後にサモン・ネイチャーズ・アライⅡでアースエレメンタルを召喚して挟撃。前に立つデニックスは虎の子のプロテクション・フロム・イビルの巻物で守りつつの徹底した攻撃によって、大きなダメージ無くグリーンハグ2匹を仕留める。

自分の主人が倒されたのを見たオーガは今来た道を戻って逃げ始める。

デニックス「う、仲間を呼ばれるにしても、あのレベルの脅威を放置するにしても、どちらにしてもまずいな……」
カガン「うーん、イヤだけど追うしかないね」

とはいえ切り立った崖の一本道。
追えばすぐにオーガの姿が見える。

GM「崖の切れたところの洞窟の前に、怪しげな色の煙を立ち上らせる大釜があって、それを名残惜しそうにかき混ぜてるオーガと、慌てて荷造りしてるオーガが見える」

デニックス「2匹? しかもさっきの神官じゃない!」

リソース不足は承知の上だが、こうなっては倒しきるしかあるまいとの判断から戦闘開始。

カガン「この環境で機動力が無いのはまずいな…… デニックスにスリップ・ストリーム。移動が10ft増加」
デニックス「よし、スリップ・ストリーム・アタックを仕掛けるぞ! ここから一番手近なオーガに突撃…… あれ? クリティカルしたw 31点」
ソモサン「……じゃ、じゃあその背後から突撃で。あ、命中」
アレクサンドラ「……じゃあその背後から爆弾を…… あ、命中」

かくしてオーガはスリップ・ストリーム・アタックの前に倒れる。
スゲえなスリップ・ストリーム・アタック。

オーガ・ローグ「……俺いつ挟撃できるんだよ!」
カガン「知るか! とっておきだ! アグレッシブ・サンダーボルト!」
ライルニス「こちらもラスト! フレイミング・スフィア!」

魔法と挟撃でオーガ・ローグを袋だたきにしていると、洞窟の奥から呪文詠唱の声がする。
見れば先ほどのオーガの神官が聖印を握りしめ、必死の形相で呪文を紡いでいる。

カガン「まずい! 詠唱を止めろ! ……ぐわ、プロデュースフレイム外した!」
GM「では詠唱終了。エンラージ・パーソンの効果でオーガのサイズが1周り大きくなります」

意外と知られてないようですが、パスファインダーではオーガは人型生物になっているのでエンラージ・パーソンで巨大化できます。鬼か。オーガだけに。

ソモサン「ぐ! ……やむなし! では、気パワーでACを上げて30に! 前に立ちます!」
デニックス「後衛に向かわれたらまずい! 俺も行く!」
GM「ではオーガ神官はディヴァイン・フェイヴァー

そして次ラウンド。事件は起こる。
GM「オーガ神官はデニックスを攻撃……(ころころ)よし! クリティカル! ええと、4d6+13のx2クリティカルだから…… 52ダメージ!」
デニックス「グワーッ! hp36で【耐】14だから、一発コンプリートデスだわー」
GM「hp0切ったのでネックレスが輝き、ヒールがかけられる……けど、50ダメ越えてるから大規模ダメージのセーヴ振って」
デニックス「う…… DC15か…… (ころころ)ギャー! 1!!」
GM「イヤッホウ!(今日一番の心からの歓声)」
カガン「くっそ! 死にやがれ! プロデュースフレイム! ……あ、クリティカル」
GM「あ、そのダメージで死んだ。ざんねんざんねん(やりきったときの満面の笑みで)」
カガン「くっそ! 死ね! 主にGMが死ね!」

休みなしの三連戦の末にリーダにして前衛の一角を失ったわれわれは、ひとまずこの洞窟で1晩を過ごして呪文を回復し、その後全力でラケシタニアに戻ってデニックスを蘇生&レストレーションする方針でいくことに。
幸いにして夜間にワンダリングはなかったが、その後岐路で超大型のジャイアントスパイダーに襲われたりしつつもどうにかメノルカに到達。急ぎ船を出し、ラケシタニアへ向かう。

11/21、ラケシタニアに到着するも様子がおかしい。
いくつもの船が座礁し、港のあちこちは破壊され、建物のいくつかからは今も黒煙が上がっている。
水際には急ごしらえの矢倉が建てられ、射座には目を血走らせた兵士たちが詰めてじっと水面を見つめている。
よく見れば、浜には無数の兵士の死体に混じってサファグンの死体が転がっており、見せしめででもあるかのように鰓にひもを通されてぶら下げられたものもあった。
港にあるはずの船はみな陸揚げされ、されなかったものはすべて船底に穴を開けられて沈められているようだった。

船を下りて状況を確認すると、どうやら19日の夜にサファグンの襲撃があったらしい。
なんの注意もしていないところに大挙して現われたサファグンたちは船底に穴を開けて回るとともに、陸に上がってあちこちに火をつけて回ったとのこと。さすがに陸の上での戦いではこちらに分があり、地上に上がってきた分はなんとか撃退できたものの、水中ではまるで対応がかなわず、被害を免れるために無事だった船は全て陸に揚げるしか無かったとのこと。
まずはこの件で評議会が開催されるとのことで、われわれは大急ぎで街の司祭にデニックスの蘇生を依頼した。


***

いやー、やっぱ4レベルでCR6の3連戦はきっついわー。
知的生物だったから収入はそれなりに大きいけど、蘇生代金でほぼチャラになってるし。

そして、今回デニックスのPLがお休みだったためいしかわが代わりに動かしてたところでの一発死。
まあクリティカル一発死ばかりはどうしょうもないとはいえ、振り直し能力とかの手もなかったわけではないと思えば正直スマンかったという気持ちでいっぱいですスマンス。


あと、現行ルールだと小型のドルイドはイマイチかもなー。
化身が返信先の動物の能力になるのではなく、元の能力値にボーナスが載る形になったせいで、【筋】が低いと前線に出る意味があんまり無い感じに。
まあ元もtも能力値が低いから小型のノームを選んだんだけど。つらみ。


といったあたりで以下次号!

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