2016年7月10日日曜日

【PF】”多島海の海賊王” 第2話 メノルカ島を探検するのはなし 

ということで第2回。
参加者は以下の通り。

船長 デニックス スレイヤー PL扇
主計町 アレクサンドラ ハーフエルフのアルケミスト PLL-Heart
航海長 ライルニス エルフのウィザード PL備前屋
砲術長兼船医 アマータ ハーフエルフのクレリック PLうら
書記 ソモサン モンク PLほりび
帆布長 カガン ノームのドルイド PLいしかわ

***

 メノルカは、我々が母港としている小さな港だ。
 ずいぶんと昔に造られたと聞くが、それがいつであるかは誰も知らない。しかし、噂が真実であると思わせるだけの古さとおんぼろさを兼ね備えた港であることは確かである。

 多島海に浮かぶ無数の島のひとつに造られた隠し港、といえば聞こえはいいが、要するに海賊が逃げ込んで隠れ家にするための船だまりであり、乾ドックがあるわけでもなく、最低限以上の整備もされていない。水以外の物資は全て他所から運びこまなければならない、防衛施設もない、要するに漁港に毛のはえたようなものにすぎないのだ。

デニックス「……まずは港をどうにかしないとなあ」
アレクサンドラ「とはいえ、石も木材も買ってこなきゃですからねえ」
ライルニス「この島って、そういう資源ないの?」
GM「誰も調べてない。木は生えてるけど、製材所もないし。海賊だし、地べたには興味はない、ほしけりゃ盗って来ればいいって感じだね。」
カガン「まあ、海賊だしなw 古参のドームスは何か知らないの?」
ドームス(NPC)「そうですねえ……そういや北の方に三日ほど歩いたあたりに昔の石切場が。あと、北東の方に30年前に滅んだ町がありますが、あれは……」
デニックス「あれは?」
「昔、お父上とわりと大きなお宝を見つけたときに、赤竜様に召しあげられる前に……ゲフンゲフン まあ、あの、敵に奪われないように隠しにいったことがあるんですが、倒しても倒しても次々アンデッドが出てくるようなところで。ちょっとおすすめはできませんや。」
全員「」

 とはいえ、来月の海賊の評議会までやることもなし。島自体はそれなりに大きく、入植者を入れればそれなりに物資を生産できるかもしれない。港の周辺をのぞき、メノルカ島の測量はまるっきりできていない。ということで、船を手下たちに任せ、島を陸から探索しようということに。*1
 
 ゲーム上の暦で8/15から、島の北東側にあるという、町の遺跡目指して探索を開始する。
 途中、DEXの下がる毒を吹き付けてくるアサシンバグに襲われ、デニックスが人類の限界近くまで能力値が下がったことからやむなくメノルカ港に戻って回復するまで寝たり*2、悪臭や酸を投げつけてくるガーデン・ウーズに襲われてみたりしつつ、島を探索すること11日、ついに島に住む老人と出会う。

老人「おお、旅の人!お助けくだされ!」

デニックス「……ちょっとまて。ここの島って人がいるの?」
アマータ「……デズナの聖印下げてますけど、明らかにおかしいですよねコレ」
カガン「フフフ、船長、お任せあれ。こんなときこそ私の出番ですよ!」

 説明しよう! ドルイドのアーキタイプ”メンヒルの碩学(UM)”である彼は、レイラインと呼ばれる力の経路のエネルギーの流れを学ぶことで、この世のものでない力を見極め、識別する力を身につけているのだ!

カガン「……はいソイツアンデッドでーす!」
老人「……ばーれーたーかーぁ」

のちにヒューキューヴァとわかるこのアンデッドは、知性を持ち、ディスガイズセルフと同等の能力を持って人をだます上、CR2のくせにDR5を持つド外道であったため、ライルニスやカガンが魔法で念入りに焼きまくった。

その後、タイガーに突撃されてソモサンが昏倒したりしながら、ついに廃墟となった町とおぼしき場所にたどり着く。
そこはそこかしこに焼け落ちたとおぼしき建物跡が無数に残る。

GM「……というところで、町の奥の方からよろよろと老人がこっちに向かって歩いてくる。『おお、旅の人!お助けくだされ!』」
カガン「はいレイラインー。」
GM「老人がすごくまばゆく光り輝くとともに、周辺に単体も同じような光を放つものがいるのに気づくよ」
カガン「くそ! みんな気をつけろ! さっきのが仲間連れで来るぞ!」

その声に呼応するかのように、廃墟のそこかしこから別のヒューキューヴァやスケルトンが立ち上がってくる。

とはいえ、野外であればドルイドがいる方が明らかに有利である。なぜならカガンには1レベルクソ呪文オブザイヤーの上位入賞常連者といわれるエンタングルがあるからだ。

カガン「ようし、正念場だ。”メンヒルの碩学”の力を見せてやる! フリーアクションでレイラインの力を自分に引き寄せる!」
GM「……すると?」
カガン「これから使う呪文の術者レベルが1上がります」

地味ながら、呪文によってはダメージが増えたり難易度が上がったり有効時間が延びたりするので貴重。

カガン「というわけで、術者レベル3でエンタングル!」

こうして敵を分断かつ足止めしている間に前衛陣はヒューキューヴァの各個撃破を狙って突撃、死の領域を持つクレリックのアマータは自らが連れているブラッドスケルトンを前衛のサポートとして戦列に参加させつつ、《アンデッド威伏》でスケルトンを支配し、”弾よけ”として戦わせる。エンタングルを逃れたスケルトンをアルケミストのアレクサンドラの粘つく爆弾がとらえるなど後衛陣の活躍もあり、大きな損害無くアンデッドどもを土に返すことができた。

町の中心には黒く焦げた跡のある大きなドームがあり、その周辺には焼けて崩れたとおぼしき建物が数多く建ち並んでいた。
そして、その建物を中心に、地面には草一本生えぬ奇妙な土地が広がっていた。
まるですっぱりと切り取ったように、草の生えない領域が緩やかな弧を描きながら続いている。その向こうには虫一匹、鳥の声一つ聞こえない。
いや、街道の先を見れば、犬ほどもある蟻が列をなして死んでいるのが見える。どうやら最近死んだもののようだ。

デニックス「……いやこれ絶対入っちゃダメなやつだよね!」
全員「うん!(大きく頷く)」

念のため、生きた虫を捕まえて、アマータのスケルトンに持たせて不毛地帯を歩かせてみたところ、スケルトンはなんの影響も受けなかったにもかかわらず、手にしていた虫はすべて死んでいた。

ライルニス「うーん、負のエネルギーでしょうか……」。

その後、様子を見るに、10分程度おきにエネルギーが放出されているっぽいということで、まず10分で進めるところまで進んでみることに。

したら、全員がダメージを食らったところでヒューキューヴァのお変わりが来るとかいろいろこの世の地獄を味わったのでいったん撤退することに。
グワーッ! 

帰り道でも三度ヒューキューヴァが出たり、ダメージ食らった直後のセーヴ落として汚穢熱にかかってみたり、攻撃範囲の倍のリーチで全力攻撃してくるばかりかそのままつかみ攻撃でダメージを与えてくるジャイアント・マンティスに遭遇してみたりとかなりひどい目に遭いつつメノルカ港に帰還。

トータルで10日ほどの旅で、目的地までの測量は終わりつつ、そこそこ痛い目に遭った我々は、地上からのアタックはいったん中断し、海側から 様子を探ることに。島周辺の測量を行いつつ、先日見つけた町のそばに近寄ってみると、ターク国のガレー船が浜に打ち上げられているのを発見する。しかし、船はすでに半分焼けており、奴隷として使われていた人間がわずかに残されているばかりであった。どうも、我々が先日撃退した一隻のようで、乗っていたホブゴブリン兵たちは補給のためと町の方にいったまま帰ってこないという。その後、廃墟からやってくるアンデッドの群れをようよう撃退しながらどうにか生き延びていたらしい。
彼らをメノルカに連れ帰ったあたりで9月も半ばとなったため、海賊評議会に参加すべくラケシタニアに向かう。

ラケシタニアでは船長が一人評議会に参加することになっているので、その間に情報収集。以下の情報を得る。

・ターク軍が多島海のどこかに拠点を完成した。
・町にグリップリー(イモリ系ヒューマノイド)の難民が増えてきている。どうも西側にある”信奉者の塔”と言われる邪宗の徒に追い立てられているようだ。
・明らかな脅威として、評議会は信奉者の塔への攻撃を提案しているが、赤竜ラキシスは攻撃許可を出していないという。

その後、評議会から帰ってきた船長から、タークの拠点襲撃命令が下った旨を聞く。

と言ったところで以下次号。

海洋シナリオむけに水棲生物対策を組み込んでいるが、相変わらず使える気配がない。
ドンマイ!


*1:このへん、Kingmakerで使った統治ルールをそのまま利用することに。マップをヘックス単位で管理し、”統治”状態に置くことでワンダリング率が下がったり、エリア内の資源を発見・利用したりできるようになる。
*2:メノルカ港には未だ簡単な酒場や交易所程度しかないため、毒や病気による能力値ダメージは寝て治すしかない。デニックス「まあ、敵が出ないだけ外よりましですよ」はい、ごもっともで。

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