2016年6月12日日曜日

【PF】”多島海の海賊王” 第1話 はじまりのはなし 

3年越しでプレイしていたプレイレポート絶賛サボり中のkingmakerもついに終わり、ゆずる氏からのご褒美として次のキャンペーンのプレイヤー参加権を得た俺は、喜び勇んでキャラメイキングを開始する。

今回の能力値決定法は4d6から3つ選ぶx6回か。
どぅーれ。

13, 12, 9, 12, 16, 13


……ぉ、ぉぅ……。


せっかく微妙な能力値に生まれついたので、ここはとことん微妙なセンを突いてみよう、ということで、ノームかつドルイドにしてみることに。


***

我が名はカガン。
血族全てを失い、環状列石を守ることを一生の使命と定めたドルイドに育てられた私は、いつしか環状列石に秘められたルーンとレイラインの力を読み解き、その力を魔力に還す術を身につけた。
人は私を”メンヒルの碩学”と呼ぶ。

やがて時が過ぎ、高齢となったドルイドが姿を消して後、私は旅に出ることにした。
レイラインを追い、力の根源を求める旅に。我が"父"の足跡を追うために。我が生い立ちを知るために。

数年の旅の後、数奇な巡り合わせから、私は多島海の海域を支配下に置く海賊船に乗り合うことになる。
海賊とは言い丈、火山島に住まう巨大な赤竜の許しを得て、30年以上前から海域の通行料を代償に商船を守っているというその働きも嫌いではないし、我が星読みと、レイラインに基づく方位学は航海の助けとなる。
”仕事”にあわせて大海を西へ東へと渡るのも、レイラインを追い、環状列石の秘跡を明らかにしたい我が目的にも合致した。格好の仕事場を見つけたと言うことだ。

そんな平穏といってよい暮らしは、しかしある日を境に大きな変化を迎える。
最近多島海に現われたターク国*1のホブゴブリン兵の満載されたガレー3隻を撃退した際、我が船の船長が戦死され、ご子息であるデニックス殿が跡を継がれたその日から。



***

ターク人どもの未熟な操船に後れをとることはないとはいえ、3隻のガレーの物量は我が艦を苦しめた。
最終的に1隻を拿捕し、1隻を撃沈、1隻を撃退したものの、戦も終わりというときに不意に飛んできた流れ弾によって、船長は討ち取られたのだった。
 
拿捕したガレーには戦奴とされていた人間が多く積まれていた。
彼らの代表を名乗る男から「我々を凪ヶ浦まで連れて行ってくれたら、領主は1人につき50gpの身代金を支払ってくれる」との申し出を受けた我々は、ガレーを曳航しながら凪ヶ浦に向かった。

凪ヶ浦では最初は護衛船の兵士たちに警戒されたものの、戦奴の代表を名乗る男が顔を見せたとたん、態度が豹変した。

「あっ! 若! 生きておられましたか!」
「今帰った。父にお目通りを。こちらの皆様に助けていただいたのでな」

凪ヶ浦の領主ジョバンニ*2にお目通りを許された我々は、戦奴たちの代表である若ことアドルフォーの口添えもあり、苦虫をかみつぶしたような顔の領主殿から身代金を得た。

***

その後、我が船は船長の代替わりと、海賊評議会の世襲を伝えるため、海賊の中心拠点であるラケシタニアに出港する。

新船長デニックスは前船長につけられていた「評議員の証」を引き継いでいたため、デニックスの申し出はすんなりと受け入れられ、無事評議会の末席評議員として迎えられることとなった。

評議会は通行税の一部を軍費として分け与えてくれるかわりに、今後は我々の収入の1割を納入しなければならぬこととなる。

評議長「念のため言っておくが、収入をごまかそうなどと考えぬことだ。その『評議員の証』は、見てわかるとおり、大いなる赤竜ラキシス様の鱗でできておる。お前の見聞きしたものはその鱗を通してラキシス様に伝わる故、うかつなことをすればラキシス様が火山より、不埒ものを焼き尽くすためにご出座なされることだろう。忠誠を誓い、納税の義務を果たす限り、我らはこの多島海での自由を認められる。ゆめゆめ忠誠を忘れるな。」

デニックス「……うへぇ……」
アレクサンドラ「収入の1割かぁ……船員たちの給料払ったりもあるし、複式簿記つけないとダメかな……」
ライルニス「トラベラーかよw」
ソモサン「……ちなみに、その赤竜ってそんなに怖いの?」
カガン「30年前に見たことあるけど、割と大きめの街を一晩で焼き滅ぼしてたスゲエでっかくてちょう怖い。*3」
アニータ「でも、ここ30年ほど地上に姿を現していないので、多島海の外れの方じゃ支配の箍が緩み始めてる、なんて話もありますね。タークの連中も入り込むようになってきてるみたいですし……」

そんなこんなでさっそくげんなりした我々だが、決まったものはしょうがない。
デニックス船長を筆頭に、船の役員が割り振られる。

船長 デニックス スレイヤー PL扇
主計町 アレクサンドラ ハーフエルフのアルケミスト PLL-Heart
航海長 ライルニス エルフのウィザード PL備前屋
砲術長兼船医 アマータ ハーフエルフのクレリック PLうら
書記 ソモサン モンク PLほりび
帆布長 カガン ノームのドルイド PLいしかわ

このほか古参のNPCドームスが引き続き甲板長として船員を指揮してくれることになった。


ライルニス「船長、来月の評議会まではまだ時間があります。どうしますかい?」
デニックス「まずはメノルカ島に戻ろう。ホームタウンで事情を整理してからゆっくり考えよう」

こうして、我々のあらたな航海が始まったのであった。

というところで以下次号!


*1 ターク国は今回の冒険の舞台である多島海の東に位置する大国で、ホブゴブリンを中心とした巨大帝国であり、強力な陸軍力を有する一方、海戦力は軽視される傾向にある。そのため、圧倒的な数の戦奴をガレーにタコ詰めにして乗り込んでくる、という戦術を中心としており、現在のところは操船に長け、大砲やバリスタを備えた多島海の海賊のよいカモとなっている。現在のところは。
*2 どっかで聞いた名前だが、領主として着任してから30年ほど経っているとのこと。アドルフォーがウェアウルフとのハーフであるかどうかは不明だが、もしそうなら領主は確実に領主夫人に尻に敷かれているっていうか実質的な領主の座を奪われている可能性すらある。コワイ! 参考:http://4thcage.blogspot.jp/2010/06/35e11.html http://4thcage.blogspot.jp/2010/07/35e12.html
*3 カガンは80歳ノームなので、30年前に起きた事件を目撃していることになった。火山島の赤竜ラキシスのところに冒険者が忍び込み、一番のお気に入りだった末娘を殺して去った結果、ラキシスが近隣の街を片っ端から襲い、徹底的に焼き尽くしていったという。赤竜の子が殺された?ドッカデ聞イタ話デスネハハハ http://4thcage.blogspot.jp/2009/08/35e.html#more。最終的には海賊団の代表がラキシスに許しを請い、上納金を納め”評議員の証”などの仕組みを受け入れることでどうにか納めたらしい。ヒドイ話デスネハハハ。


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