2013年4月9日火曜日

【PF】Kingmaker第13回(後編)【ネタバレ】 消えたヴァンホールド


公式シナリオなので超ネタバレ。
 Kingmakerで遊ぶ予定の人は読まないことをおすすめ。

今回から新章突入。
シナリオ3『ヴァンホールドの消失 The Varnhold Vanishing』。



領主 :アルティン=ゲール子爵 パラディン(PL:ゆずる)
将軍 :騎士ジュゼッペ ファイター(PL:L-Heart)
外交官 :アイリス バード(PL:ほりび)
宮廷魔術師:マーティン クレリック(PL:扇)
執行官 :騎士マルルイス バーバ/ローグ(PL:備前屋)
諜報長官:リルカ ウイッチ(PL:うら)




アルティンの結婚後、荒れた国内の安定を図り、さらに封土を豊かなものにすべく、数ヶ月のあいだは政治フェイズを中心にプレイしたPCたち。
その間、西の森の寺院跡をエラスティルの聖堂にしたり、オレグの交易所を町として拡張・建設したり*1といったことを済ませたデズナの月(5月)。


アイリス(外交官):「……ところで、ここのところ東のヴァンホールドからの連絡が途絶えてますねえ」
オレグ(財務大臣)NPC:「そういえば、向こうからの交易キャラバンも、ここのところ来ていないようですなあ」

実はちょっと前、”紅夫人”により引き合わされたヴァーン卿の町ヴァンホールドとは、こちらからは食品や毛皮、工芸品を、向こうからは件の古代文明の発掘品という相互交易を開始していた。

額としてはわずかなもので、交易が途絶えたとて大きな影響が出るものでもないのだが、

アルティン「なんと、ヴァンホールドが!? ヴァーン卿が心配だ! さっそく様子を見に行こう!」

長いデスクワークに飽き飽きしていた領主様の現実逃避の一声により、ヴァンホールド訪問が光の速さで決定した。*2

ヴァンホールドとシュリークウォールの間には険しい山岳地帯が横たわっているため、シュリークウォールの北にある通商路を辿り、レストヴの南西に向かって進む分かれ道を南に向かわねばならず、軍用馬を駆っても6日ほどの旅になる。

GM「では、おなじみランダムエンカウントを。今回から新しい土地なので、新しいエンカウント表になるよー」
アイリス「(ころころ)…………。」
GM「……さすが。記念すべき第1回目のエンカウントチェックから外しませんな

襲ってきたのはマンティコア4体によるエアボーン。180ft離れた位置にホバリングしてトゲを連射してくる。

アルティン「ひでえ!」
GM「INT7、WIS13ありゃこれくらいの知恵は効かすだろ」
アルティン「……ですよねーwww」(←前キャンペーンで好き放題やってたため否定できない)

とはいえ、180ftの距離というと、ロングボウにとってはたいした距離ではない。遠隔魔法とロングボウによる射撃により、瞬く間に2頭が撃墜され、残りはあわてて逃げ出す。

が、その後もサイクロプスの群れ毛むくじゃらの巨大な象などに順調に襲われ続ける。

アルティン「なんだよここ!どんな魔境だよ!」

アイリス「イヤホント、恐ろしい土地ですよねぇ」(←エンカウントロール係)

アイリス以外全員「…………」


GM「……ということで、トータルで6日目にヴァーンホールドとおぼしき居留地に到着します。川を隔てた先に、数十件の農家が軒を連ねていて、その向こうの小高い丘の上に砦のような建物が見えるよ」
ジュゼッペ「川? どんな?」
GM「(地図を確認しながら)えーと、村の端をこんな感じで流れてて……川幅150ftだってw でも橋も渡し船もないwww」
全員「ちょw どんな村だwww」
GM「あーでも、近づいてよく見ると、道になっているあたりは浅瀬になってるみたい。ここは1~2ft程度の深さしかないから、特に判定なしで移動できるよー」
マルルイス「じゃあ、私が先頭で、みなさんは離れてついてきていただきましょう(フィギュアを動かす)」
GM「……あ、そこ通るのね。じゃあ、突然深みから飛び出してきたチュールに奇襲されます
マルルイス「ギャアアア!水辺でチュールはいやぁぁぁ!」

チュールは容赦なく麻痺の触手を振るい、さらにはハサミ攻撃からのグラップルでPCたちを次々水の中に引きずり込む。
よし、これは1~2人は食える。そう思った矢先。

マーティン「じゃあ、30ft内まで移動して、解放の領域の『自由の呼び声』を。」
GM「……すると?」
マーティン「半径30ftのオーラを放出して、麻痺とか組み付き状態とかから仲間を解放します」
GM「……どんだけ自由なんだよ自由の領域!*3」

麻痺とつかみという強みを一瞬で無効化された以上、勝ち目もない。HPが半分を切ったあたりでチュールは持ち前の水泳速度で脱出を計る。

リルカ「……これ、生かしとくとあとで困りそうですね。マキシマイズドロッド使ってライトニングボルト。48点」
GM「ぐはっ……いや、セーヴ通したからまだ生きて……」
リルカ「じゃあ、次のラウンドもう一回」
GM「…………(無言でチュールのフイギュアを除去する)」

容赦ねー。


さて、村のほうを見ると、これだけの騒ぎにもかかわらず出てくるものはなく、煮炊きの煙が上がっているでもない。
しんと静まりかえった村には、陰鬱な鈍色の空の下、カラスの鳴き交わす声が遠く聞こえるばかりである。

アルティン「……人の気配がない……なにかあった……のか?」

チュールの例もあり、いきなり踏み込むのは危険と踏んだ一行は、リルカのアーケインアイで村の様子を観察するも、やはり人影は見あたらない。
そこで、村の中央あたりに立つ宿屋から調査を開始することに。

宿屋の庭には食事用のテーブルが出されたままになっており、机には鳥に食い荒らされたとおぼしきパン篭やスープ皿が雨ざらしになって放置されている。
そして、ドアにはダガーかなにかにより大きく「Nomen」と文字が彫り込まれていた。

アイリス「Nomen……西の方の高地がノーマン高地って名前だけど、なにか関係があるのかしら……」

宿屋に入るも人影はなく、床には埃がうっすらと積もる。残された宿帳には2~3週間前の日付を最後になにも書かれていなかった。

更なる手がかりを求めて、次々と客室を探し回ると、図書室とおぼしき部屋に、大柄な人型生物の姿を見つける。扉を開けても微動だにしなかったそいつは、時折揺らめくような琥珀色の大蛇の力場に囚われ、しかも頭が何者かによってたたきつぶされていた。

リルカ「ありゃ、技能チェックいまいちだな……あ、使い魔のサソリの達成値が25超えてるw」
GM「それ、どうやって他の人に伝えるんだよw」
リルカ「……ジェスチャー? 〈はったり〉でw」
マルルイス「あ、私〈真意看破〉はかなりいけますよ!w」

こうして、サソリと蛮人の間で見事ジェスチャーによる意思疎通が交わされ、琥珀色の大蛇がセピア・スネーク・シジルであること、また、シジルがかけられてるのはスプリガン--ふだんは小型だが、大型サイズまで巨大化できる、ノームの親戚--で、巨大化したままシジルの魔力に囚われて、そのまま頭を吹き飛ばされて死んだらしきことがわかった。


…………なんか釈然としねーw

その後、やはり無人の客室を調べる内に、学術調査のベースキャンプをこの村においていた”マエストロ”と呼ばれる大学の教授の部屋を発見し、例の「腕輪」に関するスケッチを発見したり、ノーマン高地の原住民と古代文明の関係を記したメモを見つけたりとか。

どうも、”マエストロ”は東の高地に住むケンタウロスの部族が鍵となると考えていたようだが、さて。


宿屋を出て、村の他の建物を調べて見るも、やはり無人。
水が張ったままにされた風呂や、食事中のまま残された食卓、着替え中の脱ぎ捨てられた服など、生活のなかに突如として住民たちが消えたような痕跡が多数残されているのを見つける。

さらに、倉庫では繁殖しまくっていたネズミの群れに、馬小屋では馬の死体にたかっていたカラスの群れに襲われた(*5)あげく、なんかそれを指揮してるっぽい大きなワタリガラスに睨まれて啼かれたりといろいろイヤなイベントに巻き込まれてみたり。

リルカ「……いや、あれ使い魔ですよね?」

とはいえ追う手段もないので、とりあえず放置して丘の上の砦へ。

砦には、なぜか塀の門に内側からかんぬきがかけられていた。
しかも、門前にはごく最近まで小型と大型の生物が出入りしていた形跡が残されている。

マルルイスが塀を乗り越えて門を開き、戦闘態勢でじりじりと砦の中を進むPCたち。
案の定、砦の中庭には馬車が横倒しになっており、その影から小さな影--クロスボウを構えるスプリガンが見える。

アルティン「飛び道具! よし、一気に距離を詰めるぞ!」

一斉に突撃するPCが、砦の前の広場の半ばを横切ろうとしたとき。

GM「では、広場の後ろの馬房から、4頭のウォーグが飛び出してきまーす」
アルティン「ギャー! 待ち伏せかよ!」
GM「そして、小型のはずだったスプリガンたちが一斉に大型に変身します。でも、飛んでくる矢はちゃんと大型のままです(*4)。」
全員「言ってる意味がわからねえー! ギャー!」

しかも中庭にはあちこちに落とし穴があり、さらには砦のほうからはクロスボウや投石で援護が入るなど、かなり念入り。
なんとか中庭の包囲攻撃を切り抜けた一行だが、「このままいったん引き返したら、またいらん待ち伏せをされる」と判断してそのまま砦も攻略することに。

砦の中では当然のようにスプリガンたちが迎撃準備を整えてお出迎え。
しかも、中で詰めていた連中はファイター持ちなども多く、PCたちはかなりの苦戦を強いられる。

しかし、大型化しなければ強さが発揮できないスプリガンは、狭い砦では戦力を集中できず、隙間をすり抜けて挟撃するPCたちによって各個撃破される。
PCたちは、術者たちの呪文の残り数がほとんど残されないほどの消耗を強いられながら、結果的には一人も倒れることなく砦の奪回を成し遂げた。
砦にはスプリガンたちがかき集めたとおぼしき宝が残されており、その中には『スカイボルト』と銘打たれた立派な長弓も含まれていた。

アルティン「…………のはいいけど、こいつら結局住民消失の謎と関係あるの? ないの?

よくわからないまま、以下次号!



*1:シナリオで割り当てられた地形の中には、特定の建物を建てるコストが少なかったり、タダで建てられるところがあったりする。聖堂跡はコストが安く済む土地、交易所は見張り塔や宿、馬屋などがはじめからもらえる土地、ということで、優先的に開発が割り振られた。ちなみに交易所の町は”オレグトン”と命名され、オレグを町長として運営されることになった。
*2:これに伴い、国家運営担当のマルルイス&マーティンが前編で獲得したNPCをやりくりして閣僚すべてをNPCに。PCがいなくてもとりあえず運営できる体制が整えられた。
*3:正確には”解放の領域”。自由は副領域。くそっ強ぇ。
*4:スプリガンの説明のところには「大型化したあとの飛び道具攻撃などは1Rの間そのままで、その後元の大きさに戻る」とか鬼みたいなことが書いてある。
*5:カラスの群れすなわちクロウ・スゥオーム。群がりからのわずらわせ攻撃の他、「セーヴに失敗したキャラの目を抉り、盲目状態にする」とかスゲエ凶悪なことがさらっと書いてある。楽しいので他でも出そうw

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