2010年7月7日水曜日

3.5eやってきた:牧場物語第12話

前回の続き。
オーク砦を前にして、いままさに襲撃せんとするシーンから。

ジョバンニ「さて、襲撃だなあ」
ドーマル「襲撃ですねえ」
フール「襲撃ですな」
全員「ははははははは、は。……はぁ」

砦を前にうだうだと作戦会議を繰り広げる凪ガ浦冒険者ご一行様。

「……主力が出てったあとっても、結構な人数残ってますしねえ」
「城門をどうやって抜けるかより、逃げるときどうするかのほうがしんどそうですよね」
「そもそも、作戦目標ってなんでしたっけ?」


ジョ「……さすがに今回は全滅かもなぁ……」



ミカエルのPL待ちの時間を含め(*1)、2時間ほど考えた結果、とりあえず『こんなこともあろうかと』買っておいたハット・オヴ・ディスガイズで誰かがオークに化け、変身魔法使えるグレゴオルとともに他のpcを捕まえたと言い張り正門から堂々潜入、できれば向こうの情報と連絡手段を奪取して、できれば食料庫を焼き討ちして全力で逃げる(方法は謎)という、計画って言うかバンザイ突撃と大差ない作戦をひねり出して実行することに。

ジョ「で、オーク語しゃべれるのは?」

ああドーマル一人ですかそうですか
〈はったり〉が合計1のドーマルだけですかそうですか。

なんかもうこの時点で絶望的な香りがしてるんだが、イザベレッラに軍出してもらってる以上、空手で帰るわけにもいかない。

行くも地獄、引くも地獄なら、前のめりに死んでやらあ!
行くぞおらあ!

というわけで、ドーマルとグレゴオルにすぐほどけるよう細工した縄で縛ってもらい、のこのこと砦のほうに進む。

途中行き会ったオークの村人たちは、人間を連れてきたオークのクレリック風の2人を珍しそうな目でじろじろ見る。が、まったく気にするそぶりも見せず砦の前まで進む。

砦を守る兵士たちも、いったい何事? という顔をしている。

オーク「……いってえなんだおめえら。何しに来ただ?」
ドーマル「捕虜を連れてきた。グルームシュ様に捧げるようお告げがあった。中に入れてくれ。」
DM「……〈はったり〉どうぞw」

ドーマル(ころころ)「19! よっしゃ!」
DM(ころころ)「……〈真意看破〉11。」
オーク「ん、ああ、そらお役目ご苦労さん。いま開ける」

ジョ「(さすがオーク。アホだ)」

子供たちに石を投げられ、はやし立てられながら砦の中央へ。
そこにはさらに塀が張り巡らされた砦--おそらくは族長の屋敷--がそびえている。

門番「止まれ! ……なんだその人間は。そこの司祭、お前も見ない顔だな」
ドーマル「捕虜を連れてきた。グルームシュ(以下略」
DM「じゃ〈はったり〉でw」

ドーマル(ころころ)「う! 併せて10!」
DM(ころころ)「〈真意看破〉……ちっ、7か。」
見張り「ん? ん、まあ、グルームシュ様がおっしゃってるならしょうがねえ。いま開ける」
かんぬきの外される音がして、きしみをあげながら扉が開く。

いいのかこんなんでw

砦の中を見回すと、大きめの小屋と火の見櫓、井戸、そして獣臭あふれるでかい小屋には、茶黒い毛の大きな生き物がのんきに寝息を立てている。

ジョ「ぐは……ダイアベア、もう一匹在庫してやがった……」

後ろで門が閉じられ、かんぬきが下ろされる。
よしよし、かえって好都合だ。
やがて、建物からけばけばしい羽根飾りと原色のアクセサリーを無数に身につけたオークの司祭らしき男がやってくる。
司祭「……見ない顔だな。お前、どこの部族のモンだ?」
ドーマル「……(適当な方角を指さしながら)あっちだ」
司祭「いや、だからどこの部族だって聞いてるんだ」
ドーマル「あっちって言ったらあっちの部族だよ。知らねえとはいわせねえぞ!」

他のpc全員(ま、まさかの逆ギレ……無理だ……それはいくら何でも無理だ……)

DM「……じゃあ、せっかくだから〈はったり〉振ろうかw」
ギャー。

ドーマル(ころころ)「ぐは……7です」
DM「……………………2。」
司祭「そうか、あっちか。まあいいや。んで、お前ら何しに来たんだ?」

ぇえー
なにこのB級映画みたいな展開
こいつら真っ白な忍者が壁に張り付いてても気づかなそうだなオイ。

とはいえ、せっかくダマされてくれたんだからとここぞとばかりに情報を聞き出すドーマル。
どうやら部族長ら主力はすべて狼煙に呼ばれて戦場へ出向いたらしく、いまは彼がこの場を預かっているらしい。
例の『指導者』についても聞き出したかったが司祭もその正体を知らずじまい。
だが、前に砦に立ち寄ったときには部族の長が屋敷を明け渡したというほどだから、かなりの権力を持っているようだ。

司祭「で、その人間どもはどうするんだ?」
ドーマル「グルームシュ様に捧げるんだが、ここの長が帰ってきてからだな」
司祭「そうか、じゃあ、熊小屋にでも放り込んでおけ。おい!」

命じられた配下に連れられ、有無を言わさず熊小屋にたたき込まれる俺たち。
幸い、熊は満腹なようで、いまは動きだす気配が無いが戸に外から錠でもかけられれば一大事。

というわけで、ドーマルとグレゴオルに目配せして一気に戦闘開始!
イニシアチブをとったドーマルがとりあえず一番強そうな司祭に20ft移動して矢をぶち込むと、なんと一撃であの世に旅立った。
ドーマル「ウワ、ダメージ出し過ぎた!」

その後、フールが範囲魔法で首尾良く見張りや守備兵を焼き払い、奇襲は順調な様に見えた。

の。だが。

DM「じゃあ、熊は戦闘用なんで、仲間がやられれば対応する。一番近くなのは……坊ちゃんだね」

爪爪噛の3回攻撃は爪と噛しか当たらなかったがあっさり28ダメージ

ジョ「いででででで! もう半分無くなった!
全員「!」

しかし、熊の真価が発揮されたのは次のラウンドからだった。
ダイアベアは爪x2をヒットさせ、ジョバンニをベアハッグ状態に
ジョ「ぎゃー! 脱出する! ええと組み付き判定で……よっしゃ20でた! 足して29!」
DM「あ、出目が悪いな……えーと、合計33」

無理ー。

自慢の+1キーンサーベルも使えなくなり、スパイクトガントレットで殴り続ける
仲間たちも全力で熊を斬りつけ、ついでに毎ラウンド半死半生をさまようジョバンニにキュアをかけ続ける

結局、ミカエルの《強打》全開斬りと無駄に炸裂したジョバンニの2発のクリティカル(各2d3+6ダメージでしたが何か?)によりダイアベアを沈めた。

ジョ「熊、無理! マジ死ぬ! マジ死ぬ!」

しかし、戦闘の余韻に浸っている間もなく、今度は城門外に人の集まる気配がする。
戦闘音を聞きつけた残存兵力が集まってきたらしい。【あたりまえだ】

どこどこと扉をたたいたり、こちらを誰何する声がするものの、まだ向こうでも状況がつかみかねているようだ。
混乱のなかで砦の中を探ると、幾ばくかの金と族長のオーク・ダブル・アックス、人型生物の頭蓋に金箔を貼った杯、人の皮で作られた地図などを回収。
ついでに狼煙用の染料(煙に色を付ける)を確保した。
ジョ「これが確保できれば攪乱できる! よし、あとは逃げるぞ!」
ドーマル「わかりました! で、どうやって?
ジョ「……」
グレゴオル「黙ったw」
フール「ふふふ、私めにお任せください!」

フールは新しく覚えたサモンモンスターⅢを2回使ってヒポグリフを2体召喚して他のpcを乗せると、自身はインビジビリティフライで一気に砦を脱出!
オークがスピードA(超スゴイ)のヒポグリフに追いつけるハズもなく、川辺まで一気に逃げた一行は、今度はマウントで呼んだ馬にまたがりスゴイ勢いで逃亡開始。
無事砦襲撃を成功させ、街に帰還した。

ちなみに帰還間際、ドーマルが「せっかくだから井戸に毒を流しておきましょう。いや、私はしたくはないのですが御命令とあらば! 坊ちゃん、ご決断を!」といつになく真剣な目でジョバンニに迫ってきたのを華麗にスルーしたのはヒミツだ。


伯爵「……驚いた。生きて帰ってきたとは。はっはっは、ガンス、賭けはお前の勝ちのようだぞ」
ガンス「……」
ジョ(……「殺すのは私だ」とか思ってるんだろうなー)*2

さて、こちらの戦況を聞くと、コレが芳しくない。
陽動部隊の壁役ゾンビ部隊がかなり減少し、こちらから攻勢に出るのは難しいレベルにまで後退してしまったという。
ぬむー。得られた情報は結局たいしたものでもなかったし、このまま陣にいたら無駄飯食い呼ばわりされかねん、ということで、近場でオークのパトロールでもとっつかまえて情報集めるかーとこれまた行き当たりばったりの作戦に。
フール「まあ、この国は”尋問”は名人がいっぱいいるからな。ドミネイトとも言うけどw
ドーマル「私のことですか?! 私、拷問は得意ではありませんが、命令とあらば仕方がない! 命令でしたらいつでもやります、やりますとも!」
ジョ「………(……誰だよコイツ呼んだの)」


DM「はーい、じゃあ、1時間ほど歩いたところでパトロール隊と行き当たります。相手はエリート2、兵士11……」
ジョ「よし、エリートを最低一人は捕まえるぞ!」
DM「とマンティコア1頭」
全員「うぉぉおおぃ!」

結局、兵士はフールのファイヤーボールで一掃できたものの、オープンフィールドでのマンティコアはさすがにつらい。
棘がー。棘がー。

さりげなく苦戦しながら、ようやくマンティコアを倒す。
生き残っていたエリートを気絶状態で陣まで連れ帰ると、イザベレッラに行き会う。

ジョ「ただいまー。コレ土産な。【マンティコアの頭を放りながら】」
イザベレッラ「……なんだ、もう戻ったのか……オークは1人か?」
ジョ「向こうにあと10人ばかり転がってるけど」
イザ「! それを先に言え! 荷駄兵、4-5人付いてこい! 資源があるぞ!」
ジョ(…………資源?)
ドーマル「プレゼントで好感度が上がりましたねw」
ジョ「こんなフラグの回収の仕方はイヤだw」


連れてきたオークを命を助けてやる約束で尋問してみたところ、どうも『指導者』は普段は輿で移動していて、部族の長くらいにならないと直接話ができないそうな。
しかも、オークではない女を連れ歩いているという。

ジョ「……? もしかして、オークじゃない、とか?」
グレゴオル「あるいはデヴィルの類かも」

部族には彼の属しているアェドゥイー族のほか、ダイアベアを連れてるカルカニー族、ヒドラを連れてるバルギエ族などいろいろな部族がいて、現在は秋の収穫を待って、食料が確保できたところで攻勢に出るようだとのこと。

いろいろ聞き出したあたりでイザベレッラご帰還。
イザ「いやー、大漁大漁。おかげで助かったわ。ところで生きてる方はどこ?」
ジョ「……どうすんの?」
イザ「ゾンビ兵作るのに、生きてる触媒が必要なの。ちょうだい」
ジョ「……ちょっと待っててね」【扉を閉めて鍵をかける】
イザ「ちょ……なにしてんの! 開けなさいよ! ドンドン」

ジョ「……いまの、聞いたな? インビジビリティかけてやるから、全力で逃げろ」
と、オーク兵を裏窓から逃がしたあたりで獣化したイザベレッラが扉をぶち破る。

イザ「ちょっと! どこやったのよ! 大事な資源なのに!」
ジョ「悪い。逃げられた」【こともなげに】
イザ「クンクン……まだにおいが残ってる……そっちの窓ね……逃がすものか!」*3
PC「ヒ。ヒィィィィ。あの女怖ェェェェ……」

ちなみにオーク兵はイザベレッラの手は逃れたものの、夜になってメイドに捕まり、そのまま大神官のところに連れて行かれて長ーい拷問の末天寿を全うなさったとか。【それは天寿じゃねえ】
合掌。
大神官「チリーン……新鮮な……死体を……ありがとう……次は……もっと……傷を少なく……よろしく……チリーン」
ジョ「(……この国はこんなやつばっかりか)」


とりあえず、『指導者』の正体をつかむには族長レベルのをとっつかまえなきゃいけないらしい。
ぬむー。

とりあえず7レベルにレベルアップし、再訓練とかいろいろ駆使してオカルトスレイヤーに。
5レベルになれば[精神作用]受けなくなるしな!
【いまだにヴァンパイア警戒中らしい】


*1:結局この日はお休みでした。ので、PCはいしかわがコントロール。とりあえず装備をグレートソードに持ち替えさせるあたりから開始w
*2:ジョバンニはアホなのでこのへんのフラグも気づかない朴念仁という設定になっています。
*3:実はレンジャー。

6 件のコメント:

朋 さんのコメント...

いつも楽しく読ませていただいています。
ところでスパイクトガントレットはルール的には何も書いてありませんが、これを装備した状態で武器が持てる扱いにしていますでしょうか。
いや、自分も「ガントレット」だし、武器が持ててもおかしくないな、と思って今まで扱っていましたが。

話は変わりますが、PFをコンベンションでプレロールドでプレイする上で、術者PCの呪文表ってやはり用意していますでしょうか。
今度のコンベンション用にとプレロールドキャラを準備しているのですが、ウィザードはともかく、クレリックやドルイドの呪文を全部データで打ち出したほうがよいのかなぁ…と考えてはいるものの2レベル呪文まであると結構な量ですよね…

cane さんのコメント...

>朋さん
横レス失礼します。
プレロールドならクレリックやドルイドの呪文は、有用だと思うものをある程度選別していても良いと思います。
使わないデータの説明や把握に時間を使うのはもったいないですからね。

いしかわ さんのコメント...

>朋さん
>スパイクトガントレット

おおもとのガントレットが「金属製手袋」なんで、まあいいかなーと。>装備して武器持つ
どうせスパイクで殴ったターンは手持ち武器使えないし。

あと他の武器が持てない扱いだと、使う人がいなくなる予感がしてなりませんw

>クレリックやドルイドの呪文
プレロールドのときは呪文も全部決めた上で、リスト化して渡してます。
みんながみんな呪文を知ってる訳じゃないし、PHBに毎回戻られると他の人のプレイ時間も圧縮されちゃうので。


選択式にするならcaneさんみたくある程度選抜もよいかとー。
呪文選択での事故(ダンジョンアタックなのにエンタングル選んじゃったとか)を防ぐ意味でも。

朋 さんのコメント...

caneさん、いしかわさん、アドバイスありがとうございます。
一本道シナリオでは無いので選択式で呪文を準備してもらう形にしようかと思います。
ただ、かなり厳選した方がよさそうですね。
ミスチョイスはコンベンションでは致命的になりそうですし。

>ダンジョンアタックなのにエンタングル選んじゃったとか
…ダンジョンシナリオでありながら間違ってエンタングルを用意したリストに入れてました(苦笑)

>スパイクトガントレット
CRPGみたいなメインウェポン1つでバッサバッサ敵を薙ぎ倒すようなヒロイックファンタジーより、万全な状態で戦えない状況の中、PLのアイデアで逆境の乗り越えるような泥臭いシナリオが最近は好みなのでこういう渋い武器って好きです。

ミヤ さんのコメント...

ドーマルの中の人っていい人っぽいのにこんなロールプレイできるのか!

いつぞや中の人の評価が不本意に高いとか一部の人が言ってましたが本性が滲み出たのか単なるロールプレイなのかどっちなんでしょうか?

備前屋 さんのコメント...

ドーマルの中の人はとても善人なので、あれは100%ロールプレイだって言ってましたよ。
ホントダヨー。ウソジャナイヨー。

ちなみにドーマルは「秩序にして中立」なので、坊ちゃんの言う事は絶対なのです。
なので、坊ちゃんが「井戸に毒を投げ込め」と命令すれば、血の涙を流しつつ(ry