みんなまほうなんてやめるんだー。
とか言いながら前回もらったマジックアイテム類を再分配したりしつつ作戦会議。
具体的にはミスラルチェイン+2カリスマ+4を「お前【魅】いらないじゃん」いわれてフリーダに奪われてみたりとか。
まあ、もともとエルフ向けアイテムだけどな! 余裕!
さて、前話で「オークの居留地をヤれ」ってご神託はあったものの、どの部族をやるかって話はまだ未決だった。
「前にボスの留守襲ったとこならダイアベア1匹少ないけどなー」とか「守護獣が一番弱そうなところ探そうぜ」とかやる気に満ちたディスカッションを繰り広げているところに伯爵から呼び出しが。
伯爵「本拠地を襲ってきたそうな。で、首尾はいかがだったかな?」
ジョバンニ「(絶対知ってて聞いてやがんなこいつ……)いやあ、敵の首魁まであと一歩というところで残念ながら討ち損じました。まーでも、頭だけつぶしてオークどもに居座られても困るんで、もうちょっと平原のオークをどうにかしなきゃかなーとか思ってます」
伯爵「ほほう、オークの部族を端から倒して平原の覇権を回復すると!さすが凪ガ浦の勇者、言うことが違う」
ジョ「いやいやいやいや」
伯爵「凪ガ浦はなかなか風向も明媚で住みやすそうな場所、私たちもあそこに引っ越せればそれで満足なのだが……」
ジョ「いやいやいやいや」
伯爵「まあそれでも、本領が回復できるならそれに越したことはない。奴らの居留地を襲うというなら、手がかりになりそうなことを知らせようかと思ってな」
伯爵が言うには、ヴルフニカという街は、かつての伯爵の居城だったそうな。
んで、城には有事に脱出するための隠し通路が残されているのだとか。
伯爵「実はヴルフニカの地下には暗渠があってね。城に攻め込まれたときにはその暗渠に通じる脱出路から逃げ出せるようになっていたのだ。そこがまだ見つかっていなければ、奇襲には申し分ない通路となるだろう。ただ、ずいぶん昔に作ったものだから、いまどうなっているかはわからぬのだが」
そりゃまた頼りになるお話で。
まあ、どのみちどっかに攻め入らにゃならんのだ。だったら多少でも情報のあるところから攻略するべえ。ということで、暗渠の話なんかをいろいろ確認してヴルフニカに向かう。
***
フールのサモンしたマウントを駆って出撃。
城周囲の村オークに見つからないよう遠間にヴルフニカを見れば、城壁の上にまで天幕がかかり、あちこちから煮炊きする煙が上がっている。
城内からは時々太鼓をたたくようなドコドコという音と、それの合間にウホウホいう声が聞こえる。
ジョ「……今回は猿かー。気がすすまねー」
ミシェル「……猿ならまあいいですよね。手が4本とかじゃなければ」
全員「(心からのうんざり顔で)……うぁー」
ジョ「まあ、俺〈知識〉 無いから知らないけどね! 余裕!」
さて、伯爵のいうとおり街の外れの丘を探ってみると、いわれたとおり暗渠の入り口らしいものが見つかった。川はほとんど涸れていて、ヘドロの悪臭が強く漂ってくる。
カマロッチ「ペッ、ひでえにおいだ」
ああ、鋭敏嗅覚持ちだっけカマロッチ。それはつらかろうw
そしてDMのことを良く理解しているPL一同は「絶対病気か、少なくとも臭いでなんかのペナが来る」と予想っつーか確信していたため、一斉に呼吸に関する備えを調べはじめる。
程なく「そよ風のマスク」というステキ錬金術アイテムが発見され、
「こんなこともあろうかと」
購入してある。
ことになった。
【夢枕獏風に】
そしてこの判断は、後に複数のPCの命を救うことになる。
さて、暗渠に入ろうというところで、土手に隠れていたギラロン2匹が奇襲してくる。
しかし目敏いジョバンニとカマロッチは奇襲に気がついたばかりかイニシアチブまで取ることに成功。素早く2匹を切り刻み、さしたる被害もなく葬ることに成功する。しかし、戦闘で傷を負ったミシェルが「下水で汚れたギラロンの爪でできた傷が妙に熱っぽい」とか不穏なことを言い出す。
やっぱりぃぃぃぃぃ。
想像してはいたものの、実際出ると一同げんなり。
みんなもウォーハンマー好きとか言い出すDMには気をつけような!*1
【気をつけようがねえ】
このDM相手ではどんな致命的な病気でもおかしくないと全員が確信していたため、症状が出る前にグレゴオルがキュア・ディジーズで治す。
さて、暗渠探検開始。
地面にはいくつかオークの足跡らしきものも残されていたが、数は少なく、さほど調べられてる様子はない。よしよし。
ということで、暗渠のキャットウォークを2列縦隊で進む。
やがて、暗渠に注ぎ込む支流がキャットウォークを途切れさせているところに行き当たった。
支流の深さがわからないものの、幅は5ftしかなく、唯一の重装鎧着用者であるグレゴオル以外は出目10で突破できる。というわけで、身軽なものが先に支流を飛び越え、ロープを張ってグレゴオルを渡すことに。
カマロッチ「旦那、いいですぜ。渡ってくだせえ。」
DR10があるおかげで最近すっかり先行役が定着したカマロッチが【筋】を生かしてロープを張ったところをグレゴオルが渡っていく。
はずが、渡っている最中に支流側から炎をまとった光線が。
同時に本流の濁流をかき分けるように、黄土色の巨大なザリガニのような生き物が、口元の触手からだらだらと得体の知れない粘液を垂らしながら襲いかかる。
渡されたひもにえさ、そこにやってくるザリガニ。
なにこの下町のザリガニ釣り。
DM「じゃあザリガニの攻撃……はさみが当たったんでつかみ判定……成功。口元の触手にグレゴオルを運ぶ。頑健セーヴどうぞ。」
グレ「ギャー」
触手がグレゴオルに触れたとたん、グレゴオルの体からはふにゃりと力が失われ、汚水に真っ逆さまに落ちる。
グレ「ギャー!死ぬ!」
ジョ「大丈夫! 麻痺は精神活動止らないから息は止められる!」
ドーマル「や、マスクは5分間水に潜れますよ」
ジョ「マジで? わースゲエ便利ー」
フール「言ってる場合じゃねえ! ダメージで死にます!」
ザリガニがチュール、光線の射手がガウスであることを見破りつつ、ようやく戦闘ラウンド開始。
とりあえずチュールに捕まれたグレゴオルを何とかしないと死ぬ、ということでフールがビナイン・トランスポーテーションでカマロッチとグレゴオルの位置を入れ替える。
カマロッチ「あっしに任せて下せえ!」
ジョ「よし、お前のDRを見せてやれ!」
DM「じゃあ、チュールの攻撃。つかみ状態なんで、接触……命中だね」
カマロッチ「……あらー」
さらにその危機を救わんと近づいたミシェルも触手の餌食になり、3人そろって下水にぷかぷか浮かぶ。マスクのおかげで死なないけど。なんだこの絵面。
チュールを倒すべく、ドーマルが移動しては刺し、を繰り返してるあいだ、ジョバンニはACの低いドーマルの前に立ってチュールを切り続ける。
そして怪光線持ちのフリーダはガウスと撃ち合い。
といっても真っ正面からでは火力差があるのと、向こうが光源なしで暗闇から撃ってくる分有利なので、フリーダは支流の汚水の中に身を沈めながら怪光線を撃つというベトコンっぽい戦いに。
それでも光線の直撃でhp一ケタになったり。やっべー。
状況を大きく変えたのは、今回もフールのグリッターダストだった。セーヴ落としたチュールが水中に逃げようとするところを、今度はフールがサモンしたサメが襲いかかる。
その間に、ガウスに向かって飛び道具を持ってないジョバンニが、陽光棒を点火しながら走る。*2
そうしてようやく光が届いたガウスに、フリーダの怪光線とドーマルの矢が飛んでようやく撃墜できた頃、サメがチュールにとどめを刺した。
あっぶねー。ヘタすると全滅あったなこれ。
麻痺怖い。特に回復役が先に麻痺らされるの怖い。
支流の奥の方にガウスの巣を発見したので、結構な損耗度合いであった我々は迅速に家捜ししつつキャンプの用意。
や、当然ロープトリック使いますが。だって危ないし。
あと、汚水がついたままにしとくとあとで何言われるかわからない(頑健セーヴ的な意味で)ので、クリエイトウォーターで出した水と「こんなこともあろうかと」買っておいた石けんで洗い流す。
翌朝、出発しようとしたところを、チュールの死体にたかっていたスカベンジャークラブ*3に襲われる。
例によってDRにものを言わせたカマロッチが先頭に立ってカニに袋だたきにされてるところに俺らがそっと挟撃位置に立って斬るという作戦で、大きな損害無く倒す。
【ヒドイ】
さて、この暗渠の奥にあるという隠し通路を求めて奥に進むと、今度は水路が2股に分かれていた。一方は今まで同様、ヘドロのたまった川が続いているが、もう一方は30ftほど先でダム状に廃材が積み上げられてせき止められていた。
ジョ「あん?なんだこりゃ」
とりあえず調べてみるべえとドーマルが忍び寄ってみると、「さっきからうるっさいわねえ!」と共通語の叫びが聞こえてきたと同時に、酸のブレスが吹き付けられた。
DM「緑のウロコを持ったドラゴンは、伸ばしていた首をすっとダムの向こうに引っ込めた」
死ねよクソマスター。
とはいえ、共通語で話しかけてくるからには交渉の余地もあるかも知れん。
ということでジョバンニがダムに近寄り、向こう側を覗き込むとすでにドラゴンの姿はなく、ダムがちょっとダメージ与えたら崩れることがわかったのみだった。
ジョ「……これ、ドラゴンが向こう(もう一方の通路)から飛んできて戦闘してる最中にダムが決壊するフラグだよなぁ……」
ここまで深く警戒しないと生きていけないのかと思う奴は俺たちのこれまでの冒険を再読してみるがいい。
この警戒の斜め上を行くいらんことが起こっているのを見ることができるだろう。
ということで、ちょうど前回手に入れたマジックアイテムにより物へのダメージが大きくなってるフリーダの怪光線で破壊してもらうことに。
フリーダ「まあ、3発くらいで破壊できるかとー……よし、ダメージ走った!」
DM「じゃ、ダムが崩れるね。ため込まれてた水が一気に鉄砲水になって全てを押し流していく。……ああ、フリーダの位置だと濁流がくるね。反応セーヴどうぞ」
一同「……やっぱりぃー」【心からのげっそり顔で】
フリーダ「まあ遮蔽も取ってるし……失敗」
DM「(満面の笑みで)じゃ、流されるね!」
フリーダ「……あらー」
1Rに100ftを超えるスピードで押し流されるフリーダ。
まあ例のマスクのおかげでおぼれ死ぬことはないだろうが、濁流のダメージで死ぬ可能性はある。こら急いで追っかけな。
しかし、同時に左の水路の方から何かが飛んでくる気配がする。
最初に現われたのはコウモリの大群だった。
何かに追われるように、パニックを起こしながら飛んでくる。
数秒遅れて、何者かに追われて来たのだろう。今度は通路が真っ黒に、もぞもぞとうごめきながらこちらに迫ってくる。
ミシ「……く、蜘蛛だぁぁぁぁ!」
コウモリはともかく、蜘蛛はこのDMなら絶対毒持ってると確信した我々は大あわてで川に飛び込む。
そうして動きが取れなくなたところに、空からグリーンドラゴンがお出まし。
な、言っただろ。
斜め上を来るって。
DM「堰が切れてて濁流が続いてるから、蜘蛛はここから先には行けないね。
ということでこのへん(主としてPCがいるあたり)に滞留するんで、ここにいる人は毎R蜘蛛に噛まれます」
そして逃げ場はドラゴンの後ろのみ。
うん、俺らの想像してた斜め上よりもうちょっと上だったわ。
ていうかほとんど真上だった。
そしてドラゴン名物”畏怖すべき存在”で何人かが怯え状態になるも、グレゴオルのレジストエナジーやフールのサモンした超大型センチピードのおかげでドラゴンを袋だたきに。
この日はなんでかジョバンニのダイス目がやたらと走ってスゴイ勢いでクリティカル連発。
イヤッハー!
ジョ「よし、あと数ラウンドあれば仕留められる! 気を抜くな!」
DM「……というところで、引きつつある鉄砲水の方から、大きな物がのたくる音が聞こえる。『あいたたたた、おで、流されちゃっだよ……あれ、ドラゴンがいる。オメ、こんなどごでなにやっでるだ?』 黄土色のそいつは触手をうねらせながらのたのたと近づいてくる」
ええ、ライフリーチ・アティアグですよ。
それが、一人後ろの方に立っていた、蜘蛛に煩わされている魔道士フールの方によたよたと。
ギャー! ホントに死ねよクソマスター!
ミシェルがフールを助けるべくアティアグに突撃するも、あっという間に組み付かれて気絶する。
ヤムチャかよ!
しかしその一瞬の間を利用して、フールはすばやく2匹のセレスチャルバイソンをサモンして自らの盾にしたあと、ドラゴンを屠った超巨大センチピードと気絶したミシェルの位置を入れ替えて召喚獣でフクロにするという悪魔超人級のワザを披露。
そのころ、流されていたフリーダがこちらの危機を悟って超遠くから怪光線撃ったりしつつ、最終的にフールがマジックミサイルでトドメを刺す。
強敵を倒したあとはお楽しみの宝物あさりの時間。
「宝は鉄砲水で流されたよ」とか言われかねないので先手を打って「もしそうなら超ブログに書く。超ネタにする」と10万回ほど脅迫したところ、ドラゴンの住み処が見つかった。
【話の流れがよくわかりませんていうかなんかおかしいです】
んでまあ、宝物は例によってランダムだったんですが、ここでグレゴオルのダイス目が爆裂。
最も重要な『魔法のアイテム』決定時に96,97と連続で振り、中級アイテムをゲットする。
結果として表れたのはフィギュリーン・オヴ・ワンダラスパワー(エボニーフライ)と+1鉄製アニメイテッドシールド。
SUGEEEEEE!
どっちもランダムで出たのはじめて見たw
というあたりで以下次号。
このレポート分のあわせればレベルアップのはず。
さあ、次回は片目のオークだ!
*1:え? 俺? ウォーハンマーもクトゥルフも混沌の渦もルーンクエストもトラベラーも大好きですがなにか?【泥くさ系ゲームばっかり】
*2:ええ、おとり兼たいまつ持ちですが何か? アホなキャラクタービルドしてると貴族だろうがなんだろうがこういう時に下僕の仕事をすることになるのがアレだよなー。ドンマイ。
*3:DMオリジナル。吹いた泡がグリース相当&転んでる相手には急所攻撃が乗るというステキ能力を兼ね備えた全く新しいクリーチャー。死ねばいいのに。
『HacKClaD.DeltA/ハッククラッドデルタ』レビュー【リプレイ】
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人類は滅亡の危機に瀕していた。 これは東国の都『エンクラティア』現れた巨大な怪物クラッドに対峙する魔女たちの物語である。 カッチョイイ!!
こちらは『ハッククラッド』の独立拡張『HacKClaD.DeltA/ハッククラッドデルタ』のパッケージ そうです!独立拡張と言うこ...
1 日前
4 件のコメント:
注1の解説を見て、ああ──混沌なゲームばかりだな、と思いましたが、トラベラーですか(笑)。泥臭い。
しったかぶりですが、グリドラって3.5版だと酸を吐くのでしょうか?
《万能》技能を取得するために宇宙鉱夫にチャレンジしてキャラ作成時点で死亡する、トラベラーは素晴らしいゲームですね。
>グリドラって3.5版だと酸を吐くのでしょうか
我われ老害世代には「グリドラは塩素」なんですが、最近のはコーン状の酸ブレスみたい。
>宇宙鉱夫にチャレンジしてキャラ作成時点で死亡する
宇宙鉱夫で死ぬのはそんなに怖くないですよ。キャラ作り直せるからw
真の恐怖は偵察局とかで「引退させてもらえない」ままに50代で冒険開始、とかが。
お金はそこそこあったりするけど自分がやるのはイヤだw
あいかわらずのDMとPLでお疲れ様です。
細かいですが
×:風向も明媚
○:風光明媚
だと思います。
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