2016年12月11日日曜日

【PF】多島海の海賊王 第5話 海のゴブリンと春のサメ

第5回。

船長 デニックス スレイヤー PL扇
主計町 アレクサンドラ ハーフエルフのアルケミスト PLL-Heart
航海長 ライルニス エルフのウィザード PL備前屋
砲術長兼船医 アマータ ハーフエルフのクレリック PLうら
書記 ソモサン モンク PLほりび
帆布長 カガン ノームのドルイド PLいしかわ
ドームス(NPC) 甲板長。

全員レベル3になった今日この頃、いつもの海域パトロールの途中で樽につかまって流されている漂流者を発見する。

カガン「え? またアドルフォ?」
アレクサンドラ「またアドルフォかよ」
デニックス「見なかったことにする?」
GM「早いわ!」




漂流者は幸運にもアドルフォではなかったため、船員によって救出される。
脱水と衰弱がひどく、手厚い看護の末、2日後にようやく目を覚ました。

商船の乗組員を名乗る彼は、ラクシタニアから出航後、近くの海域で海賊に襲われたという。

乗組員「外洋の真ん中にぼろぼろのはしけが現われたと思ったら、突然ものすごいスピードで近づいてきた。はしけにはゴブリンが乗っていて矢を射かけてくるばかりか、はしけを引いているサメが私たちの船底に穴を開け、海に落ちた仲間たちを食い殺した。私はたまたま浮いていた樽につかまり、気が失うがままに海流に流されていたら助かった……」

カガン「またいらんのが出てきよったか……」
デニックス「しかも今回はサメ使いかぁ……機動性のある水中の敵はやっかいだなあ……*1」
ライルニス「なんにせよ、我々の商売上ほっとくこともできません。まずは襲撃地点を割り出しましょう」

助けた乗組員と海図からだいたいの目星をつけた海域を哨戒航行していると、程なく無人のはずの島から煙が上がっているのが見える。

カガン「……およそ1000ft先の島の浜に商船が打ち上げられてるな…… 浜にははしけが3つ、沖に1つ。沖の方は見張りかな、動き回ってる」
デニックス「よし、相手が気づいてないならさっさと砲撃で黙らせよう。砲撃準備!」

砲撃はアレクサンドラのインチキトゥルーストライクで命中。
沖のはしげかこっちに向かってすごいスピードで動き出すとともに、砂浜のゴブリンたちが停泊中のはしけに慌てて乗り込もうとしているのを確認する。

デニックス「ようし、全速で逃げながら砲撃を継続! 速度じゃ向こうの方が上だ、乗り込み戦になる前になるべく砲撃で黙らせろ!」

という船長の作戦にしたがって、島から遠ざかる方角へ全速前進。幸いはしけには火砲は装備されていなかったため、逃げながら一方的に砲撃を続けられる展開に。
じりじりと距離を詰められつつも、440ftの距離まで詰められたところで一番近くの一隻を沈める。

さらに距離を詰められつつも、砲撃と弓の射撃、カガンはプロデュースフレイムではしけの先頭で水中につながる手綱を操る士官を狙う。

しかし、敵もさるもの、カガンは目立つ見張り台に立っていたため、集中的な射撃を受け、hpが残り6まで追い詰められたところで見張り台を降りる。

カガン「死ぬ死ぬ死ぬ、先にザコをどうにかしよう!」

ということで、100ftまで引きつけたところでストーンコール!*2
残りの3つのはしけが全て射程に入ったところで、全域に6ダメージ!
弓やたいまつを持ったザコどもを一掃することに成功する。さらに、それまでの攻撃でダメージの積み重なっていた士官の1人がライルニスのマジックミサイルで落ち、残りのはしけは2隻となる。

しかし、その2隻が並んでこちらの船底にかじりつき始め、一気にまずい雰囲気に。

カガン「ここで一句。『船底を がりがりかじる 春のサメ』季語は春雨。」
ソモサン「言ってる場合じゃねえ! あといま11月だし! というわけで、いくぞ! とうっ!」

ソモサンは持ち前の運動性能をフルに活かし、ジャンプではしけに飛び移って生き残りの乗員たちと格闘戦を始める。
数で不利であるにもかかわらず、はしけの上の敵をばったばったと切り崩す!

カガン「すげえ! ソモサンなのに出目がいい!*3 雪の前兆か?」
ソモサン「うるさい!」

言いながら、カガンは自分にタッチオブザシー*4をかけ、そっとかじられているのと逆側の舷側から海に入ると、魚並みのスピードで操縦者を失ったはしけに乗り込み、はしけを牽くサメを〈動物使い〉。

カガン「よし、DC15」
GM「(ルール確認)……訓練済みの動物はDC15でコントロールされるのか…… 動物種についての注記とかないから、そのままコントロールできちゃうんだろね……」
カガン「うわスゲエ残念そうw」

こうなってしまえばあとは掃討戦のみ。
生き残ったゴブリン士官や下士官を一人ずつ倒し、あるいは捕らえることに成功する。

カガン「高速船ゲットだぜ!」

その後、生き残ったゴブリンの尋問から、以下の情報が手に入る。

・ゴブリンたちはもともと山暮らしだったが、なぜか族長が『美しさのあまり見る者を気絶させるほど美しき海の魔女』に絶対の忠誠を誓って海賊に。
・『魔女』は「海賊共和国などまやかしであり、巨大赤竜などはったりでしかない」と吹き込んでいたらしい。
・操船や航海なんてまるでわからないため、『魔女』が訓練済のサメを与えてくれたので、それにはしけを牽かせる形で海賊を働く。
・『魔女』はもっと南側の島に住んでいる。
・島には魚みたいだけど2本足で立って歩く番頭がいて、近海から出てこない。すごく頭がいい奴だった。

うーん。シーハグと、サハギンかなんかやろか。
どっちにしろ、このレベルで水中戦はしたくないのう……。


戦闘は長くてしんどかったけど、実入りもよかったし、高速船が手に入ったのが何より大きい。
まあ、『魔女』にどれほど有効かはわからんけど。

と言うあたりで以下次号。



*1:公式には「水面は効果線を遮る」ことになっているため、例えば魔法で水中の敵を攻撃しても当たらないことが多いし、遮蔽が入るわ刺突武器以外ではペナルティが入るわで直接殴ろうにも殴りにくいし、かといって3レベルくらいでは水に潜ったりする呪文とかにも乏しいと、なかなかの雪隠詰め。とりあえず「水面で9/10遮蔽取って呪文唱えてくるサハギン部隊」考えた奴は死ね。
*2:割と広い範囲に石が振ってきて、2d6ダメージを与える呪文。召喚術の一種であるため呪文抵抗などで無効化される心配もなく、ダメージは高くないものの、ドルイド2レベル呪文としては貴重な広範囲呪文として重宝されている。
*3:ソモサンのプレイヤーはd20の出目が1d5であることで有名なほりびさんです。なのにこのときは10以上の目が出たり、数セッションぶりにクリティカルが発生していたりしたため、「ほりびさんの双子の弟であるほりしーさんが入れ替わって参戦している」ということで落ち着いた。
*4:APG所載の1レベル呪文。指の間に膜を張り、水泳移動速度30ftと〈水泳〉技能へのボーナスをくれる呪文。ノームのカガン的には普段歩いてるより速く泳げるようになる呪文w 

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